腕骨折のカーディナルスQBパーマーは最低8週間の離脱
2017年10月23日(月) 15:31ロンドンで行われたシーズン第7週、ここまで苦戦を強いられてきたアリゾナ・カーディナルスをさらなる悲劇が襲った。
ヘッドコーチ(HC)のブルース・エリアンスはクオーターバック(QB)のカーソン・パーマーがロサンゼルス・ラムズ戦で左腕を骨折し、最低でも復帰までに8週間を要すると公表した。パーマーは33対0と壊滅的な敗戦を喫したラムズ戦の第2クオーターに戦線離脱を余儀なくされている。この試合、パーマーの後を継いだのはドリュー・スタントンだった。
エースQBの離脱が意味するのはカーディナルスの一時代の終了とも言えよう。長きにわたってチームのエースとして君臨したパーマーは今季の開幕前にも引退を示唆していた。パーマーとワイドレシーバー(WR)ラリー・フィッツジェラルドの去就については今後数週間以内に大きな話題となるだろう。
3勝4敗となったカーディナルスは攻撃力不足が否めない。チームで最も良いパフォーマンスを見せていたランニングバック(RB)デイビッド・ジョンソンも故障によって離脱中だ。エイドリアン・ピーターソンも先週のタンパベイ・バッカニアーズ戦では見事な活躍を見せていたものの、今のカーディナルスの戦力で見れば3勝が妥当なところなのかもしれない。スタントンがフィールドに登場する前にはすでに20対0と敗戦ムード漂う展開となっていたカーディナルス。今季、同チームの攻撃陣には覇気が感じられず、その流れは今後もさらに続いていくだろうと思われる。
パーマーが腕を負傷して離脱した後、スタントンはポケット内で不安げな動きを見せていた。14回のパスを投げて5回の成功、64ヤード、1インターセプトと1ファンブルも記録したスタントン。カーディナルスのオフェンシブライン(OL)はパーマーやスタントンをサポートする役割をまるで果たしていない。ピーターソンもランできる空間を見つけられずに11キャリーで21ヤードと低迷していた。
今季のパーマーのスローイングは実際のところ皆が思っているよりも悪くはない。それでも、パスプロテクションの欠如や安定しないランゲームが攻撃陣のポテンシャルを発揮させずにいた。シーズン第7週までのパーマーはパスヤードでリーグ3位、アテンプト平均獲得ヤード数は10位と、やはりその数字は悪くなかった。自滅するカーディナルスOLを横目にし、ここぞとばかりにプレッシャーをかけてきたラムズ。同試合の第2クオーター、カーディナルスが7人をつぎ込んでラムズのブリッツをブロックしようとした際、パーマーの身に悲劇が起こった。ラムズのラインバッカー(LB)アレック・オグレツリーによる強烈なヒットを受けたパーマーはノックアウトとなった。
8週間で今季中の復帰も可能と見られている14年目のパーマーだが、この負傷が彼とエリアンスHC、フィッツジェラルドによるカーディナルスの一時代の終焉を告げていると受け取ってもなんら不思議ではない。
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