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いよいよNFC決勝戦、誰も予想しなかったキーナム対フォールズ

2018年01月18日(木) 09:38

ミネソタ・バイキングスのケイス・キーナム【AP Photo/Jeffrey Phelps】

ミネソタ・バイキングスとフィラデルフィア・イーグルスがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)の頂点を懸けた戦いに挑むことなどシーズン開幕前に予想した者はほとんどいないはずだ。さらに言えば、両チームの今のクオーターバック(QB)がスーパーボウル出場を懸けた試合に先発するとは誰も予想しなかっただろう。

今季開幕時、バイキングスのQBケイス・キーナムとイーグルスのQBニック・フォールズは共にバックアップQBとして扱われていた。それゆえ、いくつかのチームを渡り歩いてきた両者が今季プレーオフゲームに先発として登場するとは考えられなかったのだ。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、シーズン第1週目に先発しなかったクオーターバック(QB)同士がカンファレンスのチャンピオンシップ戦で対戦するのは少なくとも1970年以降で初めてとなるようだ。

現地18日(水)、キーナムは誰も予想だにしなかった今週末のNFCチャンピオンシップ戦について冗談交じりにこう語った。

「皆の予想通り、チャンピオンシップ戦はフォールズ対キーナムになったね。こうなると予想していた人にはあっぱれだ」

サム・ブラッドフォードが故障のため離脱し、シーズン第2週でチームの初先発を務めたキーナムは、巧みなプレーメイク能力とためらいのないスローでシーズン第5から先発の座を手中にした。一方のフォールズは、今季の年間MVPとの呼び声も高かったカーソン・ウェンツがシーズン第14週にACL(膝前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を損傷したのを受けてチームの先発を引き継いだ。無難にチームをNFC東地区制覇へと導いたフォールズは今、チャンピオンシップ戦にまでたどり着いている。

ジェフ・フィッシャーヘッドコーチ(HC)の下、2015年シーズンに両者が同じセントルイス・ラムズのロースターに登録されていたのは信じられないような話だ。この年は最初にフォールズが先発を務め、その後はキーナムがその座を引き継いだ。この2人がQBを務めていた間、ラムズの攻撃力は過去最低と批判されている。

しかし、キーナムにとって2017年は過去最高のシーズンとなったはずだ。当初は自軍のコーチ陣からも先発能力に疑問を呈されていたほどだったが、ここ最近の9試合におけるキーナムは8勝を挙げ、16タッチダウンを記録し、インターセプトはわずかに5回、パサーレーティングは6度も100を超えた。

ワイドレシーバー(WR)アダム・シーレンやステフォン・ディッグスとキーナムのコンビネーションや、安定したラン攻撃は、今やリーグ随一とも言えよう。18日、プレーがバスケットボールのポイントガードのようだと指摘されたキーナムは次のように答えた。

「自分の手からボールを離し、なるべく速い仲間に渡そうと考えている。それが手渡しなのか、パスなのか、スクリーンなのかは関係なく、常にそう試みている。こうすることでチームメイトがすばらしい仕事をしてくれるんだ。タイミング良く、適切な場所で、スマートなやり方でそうすることが大事。これがバスケのポイントガードと同じ動きと言うなら、実際そうなのかもしれない。自分がやっているのはまさにそれさ」

先週末、キーナムは自身の手からボールを離し、ディッグスへの奇跡的な決勝タッチダウンパスを投じた。今週末、“有り得なかった”2人のQBがロンバルディ・トロフィーへの挑戦権を懸けて激突する。屈強なディフェンス陣を率いるイーグルス相手に、バイキングスは再びキーナムの奇跡的な活躍を信じている。

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