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DTドナルドの契約延長は織り込み済みと語るラムズGM

2018年04月06日(金) 11:21


ロサンゼルス・ラムズのアーロン・ドナルド【AP Photo/Tony Avelar】

サラリーキャップのスペースを極限までしぼめて巨額の契約を次々と結んでいったロサンゼルス・ラムズは、その一方で最後の大物であるオールプロのディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドとの契約を避け続けてきたようにも見えた。

しかしながら、ラムズのジェネラルマネジャー(GM)レス・スニードによると、チームは複数回プロボウルに出場を果たしたDTとの契約問題を忘れていたわけではなかったようだ。事実、マーカス・ピータース、アキブ・タリブ、そして、ブランディン・クックスをトレードで獲得し、フリーエージェント(FA)でもエンダマカン・スーを手に入れたラムズはドナルドとの大型契約を念頭に置きながらこれらの選手との契約を結んでいたとのことだ。

現地5日(木)、クックスの入団会見中にドナルドの契約状況について問われたスニードGMは次のように語った。

「彼らの代理人とは良い対話を続けている。その内容について語ることはないが、それらがアーロン・ドナルドに影響を与えることはない。ドナルドは53人のうちの1人であり、前に何度も言ったが、彼との契約はわれわれの予算に取り込まれている。ドナルドのことを忘れてこれらのことを行ったはずがない」

『OverTheCap.com(オーバー・ザ・キャップ.com)』によると、ラムズの2018年シーズンのキャップはひっ迫しており、むしろ、現時点では300万ドル(約3億2,000万円)ほどオーバーしている。それでも、2019年にはニューヨーク・ジェッツに次いで最もキャップスペースを持つ予定のラムズ。ピータースやスーとの契約が期限切れを迎えるため、来年にはドナルドへの支払いが十分なキャップスペースが生み出されるのだ。実際にスニードGMとチームはすでにクックスとの契約延長に向けて動き出している。

ただし、ラムズはドナルドをオープン市場に登場させたくない意向であることから、2018年中にドナルドとの契約を締結させなくてはならず、できる限りは週ごとに影響が出るシーズン開幕前に事態を収束させたいところだ。

スニードGMはドナルド以外のビッグネームたちに多額を費やしたチームが今季に“全てを賭けている”との誇大したうわさを落ち着かせようとこのように発言した。

「単純に言えば、2018年は重要なシーズンであるということ。再びNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区のチャンピオンになりたいのは確かだ。われわれが獲得してきた多数の選手はまだ若く、キャリアの全盛期の中でさらなる進化を遂げている。だからこそ、わがチームは18年だけでなく、19年、20年、21年と、そのアドバンテージを生かしていきたい」

スニードGMは続けてこのようにも述べている。

「2018年シーズンは重要だし、2019年シーズンはさらに重要だ。そして、ショーン(マクベイHC)と私は常に言ってきたが、今のわれわれはまだ昨シーズンと同じ11勝を挙げたわけではない。去年のチームとはまだ11勝分の開きがあるため、オフシーズンが華々しかったからと言っても2018年のシーズン自体が前年度よりも良くなるとは限らない。これはあと数週間内にここからスタートするわれわれ次第の話だ。昨年もそうだったように、12勝以上を望んでいる」

NFLにおいて、ただちに勝利をつかみに行くことと将来的なロースターを構築するということは互いに大きく相反した考えであるものの、ラムズは賢明なキャップ管理や契約延長を工夫することで、2つの目的の同時達成に自信を見せている。

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