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QB指名は必須ではないとジャイアンツGMジェトルマン

2018年04月20日(金) 12:52

ニューヨーク・ジャイアンツ

2017年シーズンが終了した直後、殿堂入りを果たしている元ヘッドコーチ(HC)のビル・パーセルズはニューヨーク・ジャイアンツが来たるドラフトで大ベテランとなったクオーターバック(QB)イーライ・マニングの後継者を指名する必要があるのではないかと持論を展開した。

パーセルズはこのスポーツにおいて最も重要とされるポジションにおける緊急事態に関し、チームに大チャンスが訪れている以上、それを最大限に生かすべきだと説明している。

一方で、ジャイアンツのジェネラルマネジャー(GM)デーブ・ジェトルマンは過去3カ月間、類まれな才能を持つ別ポジションの選手をパスしてまでクオーターバック(QB)獲得のギャンブルに走る必要は必ずしもないと主張してきた。

ドラフト全体2位の指名権を37歳のQBの後継者に対して使用するかどうかと問われたジェトルマンGMはその考えを“くだらない話”だと一笑に付した。

「もしクオーターバックでミスをするなら、5年もの間フランチャイズを傷けることになるんだ。5年間もだ」

当然、ドラフト前の期間に見るもの、聞くものは全てを疑った方が良い。ジェトルマンGMは幼い頃にばれて以来、嘘をついたことはないと記者を諭したが、それが自身のプランを明らかにしているという意味にはなっていない。

熱視線が送られる4人のクオーターバック陣に加え、ランニングバック(RB)のサクオン・バークリー、ガード(G)クエントン・ネルソン、パスラッシャーのブラッドリー・チャッブもまた見逃せないドラフト上位候補生である。ジェトルマンGMは楽しみながらもフットボール界の憶測を煽っているかのようでもある。

ジェトルマンGMは「全体2位指名権があるんだ。ベン&ジェリーズ(有名アイスクリームショップ)でたくさんの味が選びたい放題だ」とはぐらかした。

ドラフトまで残り1週間となり、ジェトルマンGMは無数の憶測を呼ぶ興味深い発言をしながらも、核心が読み取れるまでの考えは明らかにしていない。

「それが好きか? もちろん大好きさ」とほほ笑んだジェトルマンGMは「からかっているのかい?」と語った。

ジャイアンツは来たるドラフトの最大のミステリーとなっている。バークリーを指名してマニングのキャリアに猶予を与えるのか、チャッブを指名して支配的なディフェンス陣を再構築するのだろうか。あるいは、ジェトルマンGMによるこれまでの発言は控えめで、欲しいQBがクリーブランド・ブラウンズを通過した際には一気にその指名に走るのかもしれない。

ジェトルマンGMは次のように強調した。

「マインドを閉ざすことなんてできないんだ。何が起こるかは分からない。分かる時はいずれくる。それ以前にはいかなる決断も下さない」

このアプローチに不平を訴えることのできる者はいるのだろうか? 今後7日間にかけてはあらゆることが起こるだろう。QBを欲するバッファロー・ビルズやその他の球団が驚愕(きょうがく)のオファーを提示し、ジェトルマンGMが考えたプランは白紙に戻る可能性も否定できない。

ジェトルマンGMはチームのドラフト戦略に関してうそはついていない。澄ました顔をしながらも、ドラフト上位指名でQB指名に失敗した場合の悲惨な結末を理解している。

NFLに携わって40年の生活を通じ、ジェトルマンGMは同様に、上位指名でRBやオフェンシブライン(OL)マン、あるいは、パスラッシャーを指名して大外れとなった時のチームへの代償が計り知れない事も十分に把握しているのだ。

【S】