NBAスターのレブロン・ジェームズ、「ウォーリアーズ戦は対ペイトリオッツのよう」
2018年06月08日(金) 13:36スポーツ界ではチームが個々の選手を負かすのが常だ。NBA界のスターであるレブロン・ジェームズもまた、このことをよく知っている人物である。
NBAファイナルのシリーズでジェームズは1試合平均35.6得点、リバウンド9回、アシスト10.6回を記録している。それにもかかわらず、ジェームズの所属するクリーブランド・キャバリアーズはゴールデンステイト・ウォーリアーズに対して0勝3敗と窮地に追い込まれた。
ジェームズは現地6日(水)、トリプルダブル(リバウンド、アシスト、スティール、ブロックショットの5つの項目のうち3つで2桁を記録すること)を決めながらも敗れた試合後、ウォーリアーズとの戦いをNFLのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック率いる常勝軍団ニューイングランド・ペイトリオッツとの対戦に例えて表現した。
ジェームズは『NBA TV』を通じて「誤差の範囲が極めて小さい。ペイトリオッツと戦っているようなものだ。ミスが許されないし、彼らが自分の首を絞めることはまずない」と語った。
また、次のようにコメントを続けたジェームズの所見は、ウォーリアーズと同様にペイトリオッツを表現する際にも使えそうだ。
「相手のミスを誘えたら、それを最大限に生かさなくてはならない。そして、波長を合わせ、神経を研ぎ澄まし、すべてのポゼッションに集中する必要がある。ミスコミュニケーションは許されない。休んでなどいられないし、“自分のミスだ”、“すまない”、などと言うのは論外。なぜなら彼らはそこから倍返ししてくるからだ」
熱狂的なフットボールファンでもあるジェームズは核心を突いている。
ペイトリオッツやウォーリアーズなどのすばらしいチームが自滅することはない。トム・ブレイディ/ビル・ベリチック時代を形成して以来、ペイトリオッツほど相手チームを絶え間なく精神的に打ち負かすチームはなかった。フィールドやコートでの個々の能力の高さは勝つ法則の一部ではある。ペイトリオッツにはブレイディとロブ・グロンコウスキーがおり、ウォーリアーズにはケビン・デュラントとステファン・カリー、そして、クレイ・トンプソンがいる。ただし、もう1つ証明されたチャンピオンとしての資質は“抜け目ない準備”だと言える。
ニューヨーク・ジャイアンツやフィラデルフィア・イーグルスといったチームがペイトリオッツを破った際、彼らはほぼ完璧なゲームを展開していた。第52回スーパーボウルでイーグルスのダグ・ペダーソンHCが始終アクセルを踏み続けねばならなかった理由は、ペイトリオッツの真の姿を知っていたからだろう。これが功を奏し、記憶に新しい“フィリー・スペシャル”タッチダウンは生まれたのだ。
偉大なチームは自分のミスで自滅せず、そのミスは最小限に抑えられる。ジェームズが在籍するキャバリアーズの選手であっても、そのようなチームとの戦いは困難を極めるのだろう。
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