レイブンズHCハーボー、「QBジャクソンは試合でスナップを受けるだろう」
2018年07月25日(水) 12:16ボルティモア・レイブンズの新人クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンに関する話題は1時間ごとに増しているように感じられる。チームはこの新人に対する今後のプランを入念に練り続けている。
現地24日(火)時点ではジャクソンがレギュラーシーズンに出場するプランも含まれているようだ。
レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーは地方紙『Toronto Sun(トロント・サン)のジョン・クライクに対し、「いずれにせよ、彼はそこに出てスナップを受けることになる。クオーターバックとしてプレーするラマーはわれわれにとって武器でもあるんだ。彼をクオーターバックとして起用する予定だ・・・つまり、われわれはここにいる良いすべての選手を起用しようと考えている。なぜわれわれがそうはしないだろうと思うのか分からない。最初にこれだけは言わせてもらったよ」と明かした。
ハーボーHCは続けて、2018年全体32位指名のQBは「たぶん、(先発QBの)ジョー(フラッコ)と共に出場するかもしれない。状況的に、うまくいきそうな時はいつでもね。われわれはまだそのタイミングを考えている最中だ。まだ正確には分かっていない。だから、どちらにせよ、(ジャクソンは)出てきてスナップを受ける予定だ。彼は多くのことをこなすだろう」とも述べている。
今オフシーズンを通じてジャクソンは稀有な身体能力の高さを見せつけ、攻撃コーディネーター(OC)マーティ・モーヒンウェグには今週になって「学習速度が異常に速い。彼は本当に、本当に働き者で、タフな精神を持った男だ」とまで言わせている。
それでも、故障さえなければフラッコの先発の座は揺るがない。昨年は腰を痛めていたベテランQBフラッコも今年は装いを新たにしているようだ。
ESPNのレイブンズ専属レポーター、ジェイミソン・ヘンズリーは『Twitter(ツイッター)』でこのように記した。
「トレーニングキャンプにおける大きな違いは恐らくこうだ:去年のジョー・フラッコは腰を痛めてサイドラインに下がっていた。一方、今年のフラッコは先週の日曜日にラン/パスオプションでその運動能力の高さを見せつけ、20ヤードのスプリントを披露している。“フラッコはここ数年で1番調子が良さそうに見える”とはOCマーティ・モーニンウェグの言葉だ」
ジャクソンの存在がフラッコに良い影響を与えているのだろうか。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロは24日放送の“Inside Training Camp Live(インサイド・トレーニングキャンプ・ライブ)”の中で「彼の存在が後押しとなっている。ジャクソンがいるから・・・未来の可能性がすぐそばにいるからだ」と語っていた。
しかしながら、ガラフォロは新人QBがまだ成長段階の途中におり、「(24日)はジャクソンにとって特に荒れた日となった」とも話し、次のようにジャクソンの様子を伝えている。
「ジャクソンはチームドリルの最初のプレーでインターセプトされた。マーロン・ハンフリーが地面に向かって飛んだボールをうまくキャッチしたが、この際、近くにワイドレシーバー(WR)は誰もいなかった。その直後にホイールルートを走るレシーバーに出したパスも距離が届かずに終わった。ただし、その後には打ってかわって見事な40ヤードのパスをレシーバーの手元に収めた。それでもやはり、そのボール自体もまだぐらつきを見せてはいた。状況は少しずつ厳しくなってきている。チームは彼の技術向上に取り組んでいるようだが、個人的には安定した、しっかりとしたパスがラマー・ジャクソンから投じられた印象は受けなかった」
ハーボーHCはジャクソンについて、「ラマーは1度理解すればよくできている。しかし、彼にとってはすべてが新しいことなんだ。彼は(大学時代に)プレーコールをしていなかったからね」と発言している。
それでもやはり、レイブンズはジャクソンの恵まれた身体能力に惚れ込んでいるようだ。これまでのキャンプ中、チームはフラッコとジャクソンを対にしてプレーさせてきた。さらに時おり、ジャクソンはバックアップQBのロバート・グリフィン三世とさえもペアを組むことがあった。チームは来たる9月に本物のQBが台頭するものとして、2人のQB体勢を1つの挑戦としてみなしている。
ハーボーHCはこのようにも語った。
「つまり、(ジャクソンが)QBをやって、ジョーならワイドレシーバーもできるだろう。今後どうなるかは様子を見てみよう。ジョーにフェードを投げてみようか、彼は身長が高いしね」
今年2月のスーパーボウルでトム・ブレイディが見せた手口を思い出したのだろうか、ハーボーHCはすぐさま「ただの冗談だよ」とつけ加えている。
【S】