バッカニアーズ、シーズン第6週はQBウィンストンが先発へ
2018年10月02日(火) 10:41クオーターバック(QB)ジェイミス・ウィンストンが先発の仕事を取り戻すために必要だった時間は1試合の半分のみだった。
タンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)ダーク・コッターは現地1日(月)、ウィンストンをバイウイーク明けのアトランタ・ファルコンズとのシーズン第6週に先発させることを明かした。
先週末に大敗を喫したシカゴ・ベアーズ戦では後半からライアン・フィッツパトリックを下げたことからも、今回の動きは当然と言えよう。
NFL史上初となる開幕から3試合連続での400ヤード超えを達成したフィッツパトリックだったが、コッターHCは先発をそのベテランQBからウィンストンへ戻す方法を模索していたようだ。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、コッターHCはシーズン第3週の試合途中でフィッツパトリックの魔法が再びかかり始める前に、ライアン・グリフィンの投入も検討していたようだと報じた。
コッターHCは3試合に出場停止処分を受けていたウィンストンをベアーズ戦の後半から登場させ、ウィンストンはパス20回を投じて16回の成功、145ヤード、タッチダウン1回、インターセプト2回を記録している。予想通りではあったものの、久しぶりの試合となったウィンストンはベアーズのタフな守備陣を相手に厳しい戦いを強いられ、フロントフォーから度重なるプレッシャーを受けていた。
シーズン第5週のバイウイーク後にウィンストンを先発復帰させるプランを1日に公表したコッターHCは、ウィンストンが正式に出場停止処分を受けることが決まった夏の時点でスケジュールを確認し、ファルコンズ戦が復帰のタイミングだとピンポイントで指定していた。
どこか不吉さを匂わせるコメントではあるが、『Tampa Bay Times(タンパベイ・タイムズ)』のリック・ストラウドによると、コッターHCはウィンストンについて「(ジェイミスは)自分よりもここに長くいる選手であるし、たくさんプレーする必要がある」と語っていたとのこと。黄色信号が灯り始めているコッターのHC職を考慮すると、特筆すべき言葉だろう。
シーズン開幕から3週間を通じてフィッツパトリックを見てきたわけだが、ウィンストンも十分に成功する才能を持った仲間たちによって支えられるはずだ。マイク・エバンス、デショーン・ジャクソン、クリス・グッドウィンの3人は相手にとって危険なワイドレシーバー(WR)トリオであり、キャメロン・ブレイトや健康な状態のO.J.ハワードなどは能力値の高いタイトエンド(TE)コンボである。ここ3年を通じたウィンストンの課題はターンオーバーだった。この問題に関しては長く活躍するためにもチームに改善された部分を見せる必要がありそうだ。
穴の多いバッカニアーズの守備陣を考えると、ウィンストンは先発の復帰戦から大量得点を稼がなくてはならない。ウィンストンが急激に勢いを失ったチームを再浮上させることができない場合、チームはオペレーション全体にメスを入れるかもしれない。
ストラウドによると、フィッツパトリックは1日に「親父には自分がMVPになるか、ベンチに座っているかだろう、とは伝えていた」と語っていたようだ。苦労人のフィッツパトリックにとって今回の動きはそれほど大きな話ではなかったようだ。
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