ペイトリオッツの先発QBは“絶対に”まだ勝ち取っていないとキャム・ニュートン
2020年08月28日(金) 22:55ニューイングランド・ペイトリオッツが伝えたクオーターバック(QB)ジャレット・スティッドハムが負った臀部(でんぶ)のけがと相まって、キャム・ニュートンがQBの先発争いでリードしているようだ。
だがNFLの元MVP選手であるニュートンは、今すぐに先発の肩書を手に入れようとは思っていない。現地26日(水)に先発の仕事を勝ち取ったかと聞かれた際、ニュートンは『Mass Live(マス・ライブ)』にこう即答している。
「そんなことは絶対にない。俺にとって毎日が気の抜けない仕事日だ。まだまだ上達しなければならないこと、学ばなければならないこと、手応えを感じなければならないことがたくさんあるから、そのラベルは今の俺にとっては重要じゃない。それはむしろこのプロセスの中で一番気にかけていないことだよ。スクリメージのラインに立った時、コールされるプレーというよりはむしろ、ひらめきのようなものが本当はあるんだけど、今は精神的にその勢いが感じられないんだ」
「QBブライアン・ホイヤーのような選手がラインに立つとプレーにキレがある。俺が彼に質問したり、それに彼が答えてくれたり、あとはQBジャレット・スティッドハムと一緒に練習していると、うまくならないといけない部分がたくさんあることを思い知らされる。それらを全部クリアするまで他のことはどうでもいいさ」
『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ジアルディが報じたところによると、スティッドハムは7対7や11対11の練習に参加できるくらいの状態ではあるが、パスは出さなかったとのことだ。一方ニュートンは、ブライアン・ホイヤーの倍の練習量をこなしたという。だからと言ってニュートンが完璧なわけではない。時おり精度――足と肩のけがを負ったここ2年間で苦戦したのと同じ課題――と効率性に苦しんでいるようだ、とジアルディは伝えている。
先発に指名されることを心配する前に、ニュートンはまずオフェンスをしっかりと固めることに集中している。ニュートンは攻撃コーディネーター(OC)のジョシュ・マクダニエルズとQBコーチのジェド・フィッシュと一緒に仕事をすることを“治療のよう”と呼んだ。
「俺が望んでいたように、彼らがこのプロセスに忍耐強く付き合ってくれているということだけで救われているよ」とニュートンは語った。「当然、20年かけて培われたプレーをこの短期間で習得するのはすごく難しい」
「それでもコーチのジョシュとジェドの指導がなかったらもっと大変だったと思う。他のQBからもいい影響を受けている。(ブライアン)ルワークやスティディー(スティッドハム)、ホイヤーにも助けられているよ。レシーバーたちにも。繰り返し練習しているところだ」
「そして当然、俺がチームのQBになったことで新しいことも取り入れている。たまに、“これがわれわれの期待していることだ”と堅苦しいことを言われたかと思うと、次の瞬間には、“じゃぁキャム、君はどうやりたい?”って言わることがある。だからQBミーティングの時に俺も同じことを言うんだ」
先発QBを巡っての競争でニュートンは一歩リードしている。恐らく本人もそれを自覚しているからこそ、タイトルを気にしていないのだろう。彼が倒れたり、何か不測の事態が起こったりしない限り、17 日後に始まる第 1 週の先発はニュートンの可能性が高い。だからと言ってペイトリオッツがニュートンを勝者と宣言するにはまだ早い。それはヘッドコーチ(HC)のビル・ベリチックが決めることだ。
【R】