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ペイトリオッツがニュートンを先発QBに指名

2020年09月04日(金) 08:50

ニューイングランド・ペイトリオッツのキャム・ニュートン【AP Photo/Steven Senne, Pool】

クオーターバック(QB)トム・ブレイディの後継者を指名するのに、ヘッドコーチ(HC)ビル・ベルチックがシーズン第1週まで待つことはなかった。

ニューイングランド・ペイトリオッツは現地3日(木)に行われたチームミーティングでキャム・ニュートンを先発に指名した。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートがこの決定を知る情報元の話に基づいて伝えている。

最初にこのニュースを報じたのは『The Boston Globe(ボストン・グローブ)』だった。

インセンティブが積まれた契約が結ばれたときから、ニュートンが先発職を勝ち取るのは自然な流れだった。ニュートンは6月後半に、ニュートンと55万ドル(約5,800万円)のみが保証されたベースサラリー105万ドル(約1億1,000万円)の契約をかわしていた。

しかしながら、オフェンスを学ぶための準備期間が少なかったことから、ベリチックHCがすぐに先発の役割をニュートンに託すかは分からない部分があった。

トレーニングキャンプが進んで行くにつれ、この役割がニュートンのものであることが次第にはっきりしてくる。ジャレット・スティッドハムが臀部(でんぶ)に負傷を抱え、ニュートンの練習量が増えていったことで、ニュートンが先発の準備をしていることが暗示されていた。

ペイトリオッツの練習の現場にいたNFLネットワークのマイク・ジアルディは、システムを学習していく段階にあるニュートンが常に良かったわけではないと指摘している。投球の失敗やいくつかのミスがあったものの、かつてのMVPがベストQBであるのは明らかだった。

このプロセスを通じて、ベリチックHCは何度もニュートンを称賛してきた。ブレイディ時代にはほとんど見られなかったほどだ。過去10日間で2度、ベリチックHCはニュートンのオフェンスを習得する能力や仕事に対する態度を公にほめたたえている。ニュートンは木曜日に先発の座を手にしただけではなく、チームキャプテンにも指名されている。

正式にニュートンが先発に指名されたことで、ペイトリオッツはこのQBのブレイディとは大きく異なる独特なスキルセットに合わせてオフェンスを構築することに集中できるようになった。負傷がなければ、ニュートンはペイトリオッツを12年連続でのAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区のディビジョンタイトル争いへと導くだろう。

昨年は足を負傷して2試合以外のすべてに欠場し、複数の肩の手術を受けているニュートンにとって、最大の課題は健康状態だ。31歳のニュートンが今年にけがのない状態を保つことができれば、チームはQBにおいて素晴らしい掘り出し物を手にしたことになる。ニュートンが再びけがをしてしまったら、次に控えるのがスティッドハムだ。

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