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未来のGMを目指し、自ら契約交渉を行ったカーディナルスWRホプキンス

2020年09月10日(木) 00:55


ヒューストン・テキサンズのディアンドレ・ホプキンス【AP Photo/James Kenney】

ディアンドレ・ホプキンスはオフシーズンの一部を使って自身の契約延長交渉をチームと行い、やがて5,450万ドル(約57億9,000万円)で2年間を追加することに成功した。これで彼は次の5年間にわたってアリゾナ・カーディナルスにとどまることになる。

ホプキンスいわく、契約交渉の“90%”を自分で行ったのは、いずれ選手としてのキャリアを終えた後に運営側に加わりたいという思いがあるからだという。

「オーナーシップと俺が、俺自身と契約用語について学ぶ能力を信じたからできたことだ。俺はフットボールを終えた後の身の振り方について、ある希望を持っている」と現地8日(火)、ホプキンスは『The Arizona Republic(ザ・アリゾナ・リパブリック)』に述べた。「俺はいつか組織の一部になり、その構築に役立ちたいんだ。だから、これはそのうち俺がやるようになるかもしれない全てのことについて学び、勉強するいい機会だったと思っている」

「他の選手たちにも、自分を信じて、周りに正しいチームさえいれば、自分でやり遂げられるんだってことを見せる意味もある。エージェントは偉大だよ。俺は別にエージェントを下げるつもりはないし、今まで担当してくれたエージェントに不満を持ったこともない。彼らと悪い関係なんてなかった。ただ単に自分でやりたかっただけさ」

契約のために自分で交渉した選手はホプキンスが初めてではない。新チームメイトのラリー・フィッツジェラルドも自ら交渉を持ちかけた1人だ。他にも数人を挙げるだけで、ラッセル・オカング、リチャード・シャーマン、ボビー・ワグナー、レアミー・タンシルなどがいる。

ホプキンスが自ら交渉を行ったのは、いつかテーブルの反対側の立場になった時にどんなプロセスがあるのかを知りたかったからだという。

「読まなきゃならないものがたくさんあって、何度も夜更かしして全ての言葉や専門用語を勉強しなきゃならなかった」と彼は述べた。「俺のアドバイザーたちやチームとはみんなもう長い付き合いになる。彼らはただのアドバイザーじゃなくて、俺にとっては家族であり、師でもあるんだ」

「小人数のグループなんだけど、これが俺たちの望みだと分かっていて、それを実現させた」

ジェネラルマネジャー(GM)の大半はフットボール運営のスカウト側から来ているが、元選手がコントロールを握り、チームの方針転換を助けた例は歴史上何度もある。今日ではジョン・エルウェイやジョン・リンチがその代表だ。また一方で、ワシントン・フットボール・チームは最近、元NFLのベテラン選手ジェイソン・ライトをビジネス側のトップである社長に任命した。

ホプキンスは28歳。まだしばらくは引退しないはずだ。だがその時が来たら、チームを引き受ける準備はできていることだろう。少なくともあと5年はカーディナルスにいるのだから、現GMスティーブ・カイムの知恵を借りる時間は十分にある。

【M】