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ワシントン対ブラウンズ戦は両陣営に女性コーチ、女性オフィシャル登場の史上初試合に

2020年09月26日(土) 11:40

【NFL 】

クリーブランドで行われるシーズン第3週サンデーフットボールで女性たちがNFLの歴史を刻む。

ワシントン・フットボール・チームとクリーブランド・ブラウンズが対決する一戦は、両チームが女性コーチをサイドラインに送り込むと同時に、女性オフィシャルがフィールドで手腕を振るうNFL史上初のレギュラーシーズンゲームとなる。

この栄誉に預かるのは、今年、ワシントンにインターンとして在籍するジェニファー・キングとブランウンズのヘッドコーチ(HC)補佐を務めるカーリー・ブラウンソン、そしてNFLオフィシャルのサラ・トーマスだ。

すでにこの3人の女性たちは三者三様にフットボールの歴史に名を刻んでいる。

キングは今年2月にワシントンに採用されたことで、NFL初の黒人女性コーチとなった。インターンとして2シーズンにわたり、ロン・リベラ政権を取ったカロライナ・パンサーズで過ごした後に今回のチャンスが舞い込み、現在はワシントンのランニングバックコーチを務めている。NFLでコーチのキャリアを築くまでには、ダートマス・カレッジの品質管理コーチと、短命に終わったアライアンス・オブ・アメリカン・フットボール(AAF)に属するアリゾナ・ホットショッツのアシスタントレシーバーコーチおよびスペシャルチームアシスタントとして経歴を積んできた。選手としては、女子フットボール連盟(WFA)のカロライナ・フェニックスに所属し、2006年から2017年にかけてクオーターバックとワイドレシーバーとして、7回のオールアメリカンに輝いている。

一方、ブラウンソンは2018年シーズンにダートマス・カレッジのコーチに起用され、女性として初めてNCAA(全米大学体育協会)ディビジョン1におけるフルタイムコーチに就任。バッファロー・ビルズのコーチとニューヨーク・ジェッツのスカウトのインターン経験もあり、今年1月にブラウンズのHC補佐として採用された。コーチのキャリアのスタートは、母校であるマウント・ヴァーノン高校のアシスタントコーチだった。WFA選手としてはD.C.ディーバスに所属した2010年から2017年にかけてオールアメリカンを4回受賞。また、ジョージ・メイソン大学でスポーツマネジメントの学士号を取得している。

キングとブラウンソンはリーグが2017年に開始した多様性プログラム『フットボール・フォーラムにおけるNFLの女性キャリアプログラム』を通して初めて女性コーチの座を獲得した。

トーマスは2015年に正規雇用された初の女性NFLオフィシャルであり、パイオニアと位置付けられている。彼女の経歴は“初”づくしであり、女性として初めてカレッジフットボールの主要試合の審判を務めたことに始まり、初のボウルゲームの審判、初のビッグテン・カンファレンスのスタジアムでの審判と続く。また、出身地であるミシシッピ州のディビジョン1-A高校フットボールゲームにおいても初の女性審判となった。NFLのプレーオフにおいても初の女性審判であり、現在はNFLダウン兼ラインジャッジを務める。

NFLはリーグにおける女性の活躍を推進しており、サンデーフットボールは次世代にインスピレーションを与える彼女たちの活躍の序章を披露することになるだろう。

【SC】