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1対1で語り合うことが重要だとカウボーイズHCマッカーシー

2020年10月21日(水) 16:46

ダラス・カウボーイズ【AP Photo/Michael Ainsworth】

マンデーナイトの試合でアリゾナ・カーディナルスに憂慮すべき敗北を喫したダラス・カウボーイズのヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは、『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェーン・スレーターによる、選手らがコーチングスタッフに不満を抱いているとの報道を耳にした。報道によれば、選手たちはコーチらが“準備を怠り”、単純に“自分たちの仕事をうまくこなしていない”と述べたという。

惨憺(さんたん)たる38対10での敗戦から丸1日経っていない状態で、マッカーシーHCはチームの考え方と展望を継続して知らされていることは必要だと話す一方、ドアは開かれており、より好ましいアプローチは――特にこういった厳しい時期にあっては――直接自分に言うことだと指摘した。

自分とそのスタッフには選手を指導し、その場で調整していく能力がないとの見解に対して「私はこういったタイプの議論に参加していない」とマッカーシーHCは述べている。

「多くのことと同様に、自分のシーズンや、何であれネガティブな要素のあることに直面したとき、それがどこから来るものであっても、誰から来るものであっても、私は決してそれを追求しない。それを受け入れる必要があると思うし、このフットボールチームとの最初のミーティングに立ち返る。これは私がコーチしてきたすべてのチームに言ってきたことだ。人間らしく事態を扱うことが重要だと思う。最も重要な部分で何か公表することがあるならば、それを個人に言うのは大事だ。特に、動的な集団の中ではそうだ。フットボールのゲームでは特にそうだし、ダラス・カウボーイズにとっても特にそうだ。そういったこともすべて、われわれのプログラム、われわれがここに導入しているシステムに含まれる」

2勝4敗のカウボーイズはコミカルなことに、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区でトップに立っている。しかし、そのあらゆる側面で苦戦するさまは明らかだ。

ヤード数でリーグをリードし、トータル得点で4位の攻撃陣を擁しながらも、カウボーイズはターンオーバー15回でもリーグトップであり、守備陣は他のどのチームよりも多い218ポイントを相手攻撃陣に許している。

しかしながら、マッカーシーHCは自分のスタッフには進路を変える力があると確信しているという。

「私は共に働く者たちに大きな信頼を置いている。これはわれわれが毎日取り組むようなことだ。われわれに関わる者すべてに、今も成長曲線があると理解している。ヘッドコーチとして、選手一人ひとりとかかわることを確実にしなければならない。流行っているらしい言いまわしで言えば、われわれはもっとうまくコーチしなければならない。われわれの仕事の責任はシンプルだ。指導し、求めること。そして、選手らは彼らの責任もシンプルであることを理解している。彼らの仕事は準備し、パフォーマンスを発揮することだ。ゲームのある特定の部分に熱心に取り組んでいるとき、それが日曜日に目に見えなくても、私は指導し、ボールセキュリティーの課題を科すための道を探し続けなければならない。今はわれわれが目指すタイプのフットボールチームになっていない」

マッカーシーHCは指導と発達を軌道に乗せることについて話していたが、もっとドラスティックな改革――コーチ陣の変更など――がプロセスを速めるのではないかと問われると、このプロセスが実るにつれて選手の落胆に対処するためにより優れた仕事が必要とされる点を強調した。

「私はこのフットボールチームの内情を把握しなければならない。目をターゲットから離さないようにする必要があり、それはつまり(次の日曜日に)ワシントンで試合に勝つために優れたゲームプランを練ることで、とにかく自分たちのプログラムを進め、自分たちのシステムに熱心に取り組み続けなければならない」

ディフェンス陣が5試合連続で34ポイント以上の得点を相手に許している中、守備コーディネーター(DC)マイク・ノーラン以上にその座が危なくなっている者はいないだろう。マッカーシーHCは選手たちがノーランを信じているか聞かれた際に語気を強めた。

「もちろん。それが変化だ。われわれがディフェンス面でやりたいことがそれだった。率直に言って、われわれはまだその初期段階にある。その部分が、初年度の挑戦の一つだ」とマッカーシーHCは話している。

これまでのところ、マッカーシーHCにとっては厳しい初年度となっている。スレーターから今回の報道が選手との話し合いに向けて扉が開かれていることを再度知らしめる機会になったか尋ねられたマッカーシーHCは、ジョーク交じりにスレーターに感謝し、いまだ流動的な状況ながらも聞く構えはすでにできていると語った。

「今ここにわれわれが敷いているシステム――すべてのシステムはそれぞれ違う――において、われわれは過去にここでどのように物事が行われてきたかを見ており、どういった進め方をしていくかについての理解と要求という部分ではっきりとしたビジョンがあることは、われわれのオペレーションにとって重要だと思う。こういった対話を人として1対1で、もしくは集団として持つことが重要だ。チームと毎日話ができるという部分で、私は十分に幸運だ」

カウボーイズの注目度の高いコーチングスタッフとスターぞろいのロースターがトップクラスのパフォーマンスを発揮し始めるまで、カウボーイズの苦難についての話題は毎日続きそうだ。2020年の6戦で4敗を喫したチームにとって、それが実現するまでの道のりは長いかもしれない。

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