カーディナルスQBマレーが故郷でカウボーイズに圧勝
2020年10月21日(水) 22:55アリゾナ・カーディナルスのクオーターバック(QB)カイラー・マレーは、AT&Tスタジアムでの過去6試合と同様に、またしてもフィールド上の誰よりも優れたプレーヤーであることを証明した。
前の週のマンデーナイトフットボールで快勝を挙げての帰郷により、自然と背負うものは大きくなっていた。だが、不安定なスタートを切ったテキサス州ベッドフォード出身のマレーはすぐに落ち着きを取り戻し、プロ選手として初めて故郷に戻った機会を存分に活かした。マレーは262ヤードを稼ぎ、3つのタッチダウンを決め、38対10でテキサス・カウボーイズに圧勝した。
現地19日(月)の試合後、マレーは『ESPN』のリサ・サルターズに次のように話している。
「個人的にはずっと違和感があった。なんて言うか、上がっているわけではなかったんだけど。でも最高の1日だった。俺たちは今晩やり切ったと思う。最高のマンデーナイトの勝利だったよ。ディフェンスも良かったし、オフェンスも良かった。これ以上望むものはない」
マレーにとっては特に生産的な夜というわけではなかった。パスは24回中たった9回で188ヤードしか稼げていない。だが訪れたチャンスをほとんど逃さず、レッドゾーンでは4回中3回を得点につなげている。
最初の3回のドライブでマレーは合計25ヤードしか稼げず、すべてパントに終わっている。スポットライトを浴びたことにより、この若いQBは空回りしているのではないかと思われた。だが、カーディナルスのディフェンスが相手のランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットに対して2ドライブ連続のファンブルを誘い、マレーにカウボーイズのお粗末なディフェンスにつけ入るチャンスを与えた。
先ず、マレーからショベルパスを受け取ったワイドレシーバー(WR)のクリスチャン・カークが6ヤードを走ってこの日初となるタッチダウンを決める。そして終始見事なパフォーマンスを見せたランニングバック(RB)のケンヤン・ドレイクが、続けてタッチダウンをねじ込んだ。次のドライブでカウボーイズがパントを強いられた後、マレーは80ヤードの美しいパスをカークにつなぎ、21対0でハーフタイムを迎えている。後半ではキャリア10回目となるラッシングタッチダウンをマレーが決め、合計3回のドライブで得点を挙げたカーディナルスが勝利を手にした。
『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、高校時代からの記録に第6週のスタッツが加わり、カウボーイズのホームフィールドでのマレーの戦績は7勝0敗、通算で3回のタッチダウンを決めているという。サルターズに話した際、常に控えめなコンペティターであるマレーは、この完璧な記録に関してはこだわりを見せなかったが、マンデーナイトの結果が普通の勝利でないことは認めた。
「確かに俺にとっては特別だ。嘘は言わないよ」とマレーは話している。「今週はずっと自分のことを話題にしないようにしてきた。自分のことじゃなくて、チームのことだからね。今日はいいチームのカウボーイズに対して俺たちのやるべきことをやった。でも、あなたが言うようにここに戻ってくることは特別だ。誰だって故郷では勝ちたい。だからそれができて最高にうれしい」
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