タゴヴァイロアへのQB変更にチームは対応できるとドルフィンズHCフローレス
2020年10月28日(水) 12:11マイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアは、バイウイーク明けというルーキーにとっては理想的なタイミングでNFLデビューを果たす。だからと言ってプレッシャーがないわけではない。
どんなルーキーであれ、初めての先発出場は興奮と緊張と期待が入り混じっているものだ。だが今回の場合はそれ以上のものがある。なぜならタゴヴァイロアは安定したプレーを見せていたQBを退け、代わりを務めるからだ。
QBライアン・フィッツパトリックは司令塔の変更を告げられた際の落胆を遠慮なく表現した。解雇された上に後任と共に働かされている、と。この交替が痛みを伴うのは確かだが、これはタゴヴァイロアを中心に据えたドルフィンズの将来設計の一部なのだ。ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)ブライアン・フローレスは、自身が育ててきたカルチャーによってチームはこの変化に対応できると信じている。
フローレスHCは「選手たちはお互いを励まし合っているはずだ」と『The Palm Beach Post(ザ・パーム・ビーチ・ポスト)』に語った。「彼らはお互いを支え合っている。誰かのパフォーマンスが悪いからと言って分裂するような関係性は、このチームにはないと思う。誰かがミスをしたら、このチームは励まし合ってその選手を見捨てるようなことはしない」
少なくともタゴヴァイロアのターゲットの1人となるワイドレシーバー(WR)プレストン・ウィリアムスは、このルーキーの先発を喜んでいるようだ。そして恐らくそれは彼だけではないだろう。ドルフィンズのファンはこの瞬間を4月から待ち望んでいた。
一方でスクリメージラインの向こう側でタゴヴァイロアを待ち受けているのは、NFLのナンバー6ディフェンスであり、ロサンゼルス・ラムズのスターディフェンシブタックル(DT)であるアーロン・ドナルドだ。ドナルドの手にかかればほとんどのオフェンシブライン(OL)はこけにされ、相手がタゴヴァイロアだからと言って手加減はしないだろう。
「私は特定の選手だけに期待をかけるつもりはない」とフローレスは話した。「これはチーム全体の努力だ。タゴヴァイロアだけではないが、もちろん彼にはコミュニケーション、試合の展開、いい判断という面では自分の役割をしっかりと果たしてもらわなければならない。他の選手と同じものを彼にも求めている」
大けがと過酷なリハビリ、そしてそこからの華々しい復活という波乱万丈な道のりを経て、現地1日(日)のラムズ戦でついにタゴヴァイロア時代が幕を切る。それはまた、この判断がドルフィンズにとっていいタイミングだったのかを、ファンが見極める旅路の始まりでもある。
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