ニュース

NFL、2021年からレギュラーシーズン17試合制導入か

2020年12月28日(月) 02:58

【NFL】

NFLは2021年にレギュラーシーズンを17試合に拡大することを計画している。情報筋の話では、この歴史的な動きによって新たな収益が生み出され、来年にはわずかながらサラリーキャップも緩和される見込みだという。

ただし、数カ月単位でないにせよ、正式発表が数週間以内に行われることはないかもしれない。なぜなら、団体労働協約(CBA)の定めに従い、2021年に17試合開催を実現するためにはNFLはまず少なくとも1つのメディアコントラクトを交渉しなければならないからだ。それでも、某チームの関係者によると、「われわれ全員がそうなると予想している」とのこと。

その代わり、プレシーズンは2試合もしくは3試合に短縮されるだろう。レギュラーシーズン中のバイウイークもチームあたり1回は継続されると見られ、その場合は全18週となることからスーパーボウルの開催時期は2月の第2週に移動することになる。

NFLは各チームのスケジュールに2試合が追加された1978年以降、レギュラーシーズンに16試合を実施してきた。今年3月に締結された新たなCBAでは、プレシーズンゲームの数を減らし、3試合以上行わないことを条件に、リーグおよび/もしくはチームはいつでもレギュラーシーズンの試合数を1チームあたり17試合(ただしそれ以上はない)に拡大する裁量が認められている。

17試合への拡大は早期導入の支持を得ていたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって大幅な財源不足が予想されていることからNFLオーナーにとっても選手会にとっても緊急性が増していた。NFLと選手会は8月に、不足分を数年にわたって分散させ、今年の1億9,820万ドル(約205億1,370万円)に対して2021年のサラリーキャップが1億7,500万ドル(約181億1,250万円)以下にならぬよう交渉している。

情報筋によれば2021年にはそれでもサラリーキャップの制限が大幅に下げられるというが、新たな媒体契約を伴う17試合制となれば1億7,500万ドルの下限を上回る可能性はあるとしている。すでに全収益に対する選手会の分配率は2021年に47%から48%に上がることになっており、新媒体契約と17試合への拡大は将来的な分配増につながるかもしれない。

新たな媒体契約と17試合のスケジュールの最終調整に関して詳細な期日は決まっていないものの、通常と同じく4月あるいは5月のスケジュール発表が合理的なターゲットとなる。

また、17試合に拡大されれば新たな中立的な会場やインターナショナルゲームの可能性も広がる。NFLはすでにイギリスとメキシコでは定期的に試合を開催しており、カナダ、中国、日本、ドイツ、ブラジルでの試合開催も視野に入れている。

12月16日に実施されたNFLオーナーらによるバーチャルミーティングでは17試合に関する投票は実施されなかったが、スケジュールの手順については承認された。各チームは前年度の地区順位と地区単位のローテーションに基づき、カンファレンス間の対戦――つまりAFC対NFCの構想――が1試合増えることになっている。

【C】