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パンサーズがシーホークスのスコット・フィッタラーを新GMに

2021年01月15日(金) 14:20

カロライナ・パンサーズ【NFL】

長きにわたる探索の末、カロライナ・パンサーズのオーナーであるデビッド・テッパーがついに、初めてのフロントオフィス主要メンバーの雇用に動いた。

パンサーズがシアトル・シーホークスのフットボール運営部門副社長のスコット・フィッタラーを新たなジェネラルマネジャー(GM)に起用すると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが情報筋の話を元に現地14日(木)に伝えた。

フィッタラーはパンサーズがGM職の面談を行った15名の候補者のうちの1人だった。パンサーズのGMは12月21日にチームがベテランのマーティ・ハーニーを解雇してから空位となっている。最終候補に残っていたのはフィッタラーとテネシー・タイタンズのモンティ・オッセンフォート、サンフランシスコ・49ersのアダム・ピータース、カンザスシティ・チーフスのライアン・ポールズの4名だ。フィッタラーはパンサーズのインタビュープロセスの後半になって登場し、テッパーオーナーらに良い印象を与えている。

フィッタラーとの契約の具体的な部分についてはまだ詰める必要があるものの、長くシーホークスに貢献していたフィッタラーは東へと向かう。

フィッタラーはGMの有力候補として近年に名前が挙がっていたものの、今回の雇用サイクルでは他のチームとの面談を行っていなかった。2001年からシーホークスに所属していたフィッタラーは、2010年以降は尊敬されるGMジョン・シュナイダーと共に働いている。今週に2027年ドラフトまで契約を延長したシュナイダーがチームを離れることはない。だが、フィッタラーに同じことが言えるわけではないのだ。

フィッタラーはカロライナで2年目のヘッドコーチ(HC)マット・ルールと組むことになる。ルールは2020年にハーニーと組んでいた。2年連続で5勝11敗、そして、3年連続で勝率5割以下のシーズンを送ったパンサーズは、2021年ドラフトの全体8位で指名する予定だ。

パンサーズのニーズの中でも中心的なもの、つまり、フィッタラーのプライオリティのトップにあるものは、フランチャイズクオーターバック(QB)を据えることだ。パンサーズは元MVPのキャム・ニュートンに代えて、テディ・ブリッジウォーターとP.J.ウォーカーを迎えた。ブリッジウォーターが必ずしも答えとはなっていない中、パンサーズはこのオフシーズンのドラフトかフリーエージェンシーで未来のQBを獲得すると見られる。また、今一つ振るわぬ守備陣の改善と、オフェンシブライン(OL)や武器の強化も検討することだろう。

大局的な見地からすれば、フィッタラーにはエネルギーのあるルールHCの傍らで文化を築いていく役割が期待されるだろう。ルールHCは昨シーズンに、2026年シーズンまでの7年の契約延長を結んでいる。

クリスマス直前にハーニーを解雇した際、テッパーオーナーはGMに「リスタートとリフレッシュ」を望むと語っており、組織的な構造と、テッパーの言葉によれば“愚か”ではないHCとGMの関係を求めていた。

テッパーオーナーはフィッタラーに再スタートを見いだした。残りの希望がかなえられるかについては、今後の様子を見守ろう。

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