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QBロジャース離脱はあり得ないとパッカーズCEO、「私たちはバカではない」

2021年01月27日(水) 06:25

グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャース【AP Photo/Mike Roemer】

自らの将来について疑問を投げかけたアーロン・ロジャースの発言を受け、グリーンベイで最悪の日曜日を味わったチーズヘッド姿のグリーンベイ・パッカーズファンに衝撃が走った。

パッカーズはレギュラーシーズンを好調のままに締めくくり、第1シードを得てプレーオフに進んだが、タンパベイ・バッカニアーズと対戦したNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップで敗れ、あと一歩で頂上決戦に届かなかった。

ただ、その翌日、パッカーズの社長兼CEOのマーク・マーフィーがファンをホッとさせるだけの言い分を提供しており、現地25日(月)、グリーンベイのWNFLに出席した際、「アーロンがパッカーズに不在ということなどあり得ない。きっとリーグのMVPになるだろうし、もしかすると今までで最高のシーズンだったと言えるかもしれない。われわれの確かなリーダーであり、私たちはバカではない」とコメントしている。

MVP級の活躍を披露したシーズンを終えたばかりのロジャースは、残り8ヤードが遠く、もし到達できていれば殿堂入りの確実視されるキャリアにおいて、わずか2度目ながらスーパーボウル出場を果たせていたかもしれない。おそらく、その時の感情が将来も不確かだと語るに至った理由と考えるのがフェアだろう。結局のところ、ロジャースは現在37歳、契約期間は3年を残し、後任はベンチに座ってベテランクオーターバックのロジャースが次に進むのを待っている。

2020年のドラフト1巡目にジョーダン・ラブが指名されたときから、ロジャースはこのシナリオを理解していたはずだ。若く、長髪だった若かりし頃のロジャースはブレット・ファーブが政権を手放すのを静かに待たなければならなかったが、ファーブがその覚悟を決められないことが判明すると、最終的にはチームがその手から奪うことを決断した。ラブの待機する中、ロジャースの契約がまた1年、満了に近づくことで、日曜日の試合が始まるよりもかなり前に、ロジャースはその全体像を考えていたかもしれない。

ファーブと比べれば、ロジャースが司令塔を務めたパッカーズは基本的に優秀と言えるものの、スーパーボウル出場に関してはファーブの背中が遠い。加えて、再びヴィンス・ロンバルディー・トロフィーを勝ち取る力を誇るチームを率いていながらも、最後のバンプを超えられなかっただけという状況で、ロジャースほど素晴らしいクオーターバックならばたった一度のスーパーボウル出場に満足するはずがない。

日曜日に落胆するロジャースの表情と言葉は、それらのすべてが詰まっているように見えた。カンファレンスチャンピオンシップにたどり着くことは非常に難しく、さらに2度も続けて敗退したとなれば、失望と同程度のフラストレーションを感じているに違いない。

ロジャースの契約に関して言えば、まもなくMVPを授与される可能性が高いロジャースを祝う以外、金銭面でのご褒美は禁じられている。パッカーズはロジャースを手放す2022年までデッドキャップの金額を食い止められず、それでも1,720万ドル(約17億8,200万円)に上る。

パッカーズはまた、ロジャースがファーブのような終わり方になることを望んでいない。一方で、ロジャースも26日には来シーズンにパッカーズに戻ってこない理由はないと明かしている。

レギュラーシーズンは13勝3敗、トップシードでポストシーズンを戦い、1年前よりもはるかにカンファレンスタイトルに近づいた。マーフィーCEOが言うように、パッカーズは決して愚か者ではない。数週間後に再び考えるときには、無用の心配に過ぎなかったと思うことになるだろう。

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