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QBワトソンのトレードに「まったく関心がない」とテキサンズGMカセリオ

2021年01月30日(土) 09:03


ヒューストン・テキサンズのデショーン・ワトソン【AP Photo/Eric Christian Smith】

デショーン・ワトソンがトレードを要請したとの一報はメディアを駆けめぐり、現実的なものから不条理なものまで、さまざまなシナリオを生み出した。

ただし、ヒューストン・テキサンズのジェネラルマネジャー(GM)を務めるニック・カセリオはこれに関心を持っていない。

「組織的には、デショーン・ワトソンへのコミットメントを改めて表明したい」

現地29日(金)に開かれた新ヘッドコーチ(HC)となるデビッド・カリーを紹介する記者会見で、報道陣からワトソンに関する質問が飛び出る前にそう話し始めたカセリオGM。

「彼はこの組織において素晴らしい影響をもたらしており、たくさんの人々に大きな影響を与え、このチームにも多大な影響を与えている。この春に動き出したときには、彼とさらに時間をともに過ごす機会を楽しみにしている」

「そして、ご周知の通り、われわれは当該選手のトレードにまったく関心がない。われわれには素晴らしいプランがあり、彼についてもこのチームやチームにおける彼の役割に関しても素晴らしいビジョンを持っている。この春に、この場所で彼とさらに時間を過ごす機会を楽しみにしている」

また、カセリオGMは、ロースターの采配権を与えられていたビル・オブライエンがシーズン途中に解任されて以降、程度を問わず多くの混乱に陥っていたテキサンズの組織を統一するという同様のテーマを示した。オブライエンに代わるGMを探すテキサンズのアプローチはワトソンを不快にさせ、2020年にフィールド上で堅実なパフォーマンスを発揮しようと悪戦苦闘したチームにさらなる驚きをもたらした。

カセリオGMはカリーHCこそがテキサンズのために事態を収拾できる人物だと思っているとも述べている。

「組織全体が後れを取り戻すことのできるヘッドコーチを見つけることが不可欠だった。デビッドは間違いなくそのリーダーだ。デビッドの試合に対するエネルギーや情熱は伝わりやすく、指揮を執る能力があることは当初から明らかだった。ヘッドコーチがフットボールチームを導く方法について彼のビジョンを語ってくれたときには、彼に対するわれわれの信頼がさらに強固なものになった。われわれのプログラム内の各自に投資しつつ、彼の無私無欲な精神といかなるチャレンジにも立ち向かう意思は私たち全員が共感している」

ワトソンとの関係を修復し、まだその将来が続くヒューストンへの残留を説得するという最初の挑戦は大きなチャレンジになるだろう。スターフランチャイズクオーターバックとして、絶頂期の前段階に入ったばかりであることを考えれば、ワトソン続投(かつワトソンの満足を保つこと)はテキサンズの将来にとって絶対的に最優先事項である。もしこれがうまくいかない場合、潜在的なトレードでワトソンとの引き換えに受け取る補償がどんなものになるにせよ、その場で調整するのは等しく重要になってくるだろう。

カリーHCのリーダーシップはほぼ即座に試練を迎えることになる。

カセリオGMは「人間関係を扱う最善の方法はコミュニケーションを取り、正直になり、率直になることだ。機材スタッフからトレーニングスタッフ、コーチングスタッフや関係者、選手に至るまで、この施設にいる全員とそうするつもりでいる。これはわれわれのプログラムの初期段階のようなものだ」と語り、こう続けた。

「デビッドにとっては今日が初日。これから数日は当然、多くの時間をともに過ごすことになる。対応すべき案件も多くあり、それらに取り組んでいく予定だ。例えば、暫定的にはスタッフの体制が最前線にある。つまり、他の案件と同様、大変な仕事になるだろうし、正直なコミュニケーションを取っていく。それが正しいことだと思うからこそ、そうするのだ」

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