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ペイトリオッツでの魔法のような20年間は何ものにも代えられないとQBブレイディ

2021年01月29日(金) 17:38


ニューイングランド・ペイトリオッツのトム・ブレイディ【AP Photo/Elise Amendola】

トム・ブレイディ以上にスーパーボウルと結びついているNFL選手はいない。タンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック(QB)であるブレイディは、今回でスーパーボウル出場10回目を数え、すでに6勝を飾っている。もちろん、そのいずれもがNFL記録だ。その事実が、これまで20年以上にわたってニューイングランド・ペイトリオッツですべてを成し遂げてきたブレイディが、バッカニアーズの選手として大舞台に立つ違和感を軽減してくれる。

サンフランシスコ・49ersの大ファンとして成長し、お気に入りプレーヤーであるジョー・モンタナが別の場所でキャリアを終えるのを見届けたブレイディは、現地28日(木)に次のような質問を受けた。自分が今、ペイトリオッツファンだったとしたら、QBトム・ブレイディがタンパベイの一員としてスーパーボウルを戦うことをどう感じるだろうか? ブレイディがこの質問に直接的に答えることはなかったが、かつて共に過ごしたチームと街に対する感謝がそこに見えた。

「信じられない20年を過ごした。本当に信じられない20年だったよ。魔法のような20年に起こったことのすべては、何ものにも代えられない。そして、僕が築いてきたすべての関係性が、人間として、選手として、今の自分を形作った。子どもたちはボストンで生まれた。あの街にはすごく愛着がある。ボストンのすべてと、僕や僕の家族に対して意味するものに。そして、ニューイングランドのすべてに。ボストンだけじゃなくね」とブレイディは語っている。

その場所は、ミシガン大学出身で、サンフランシスコ・ベイエリアで育ったブレイディにとって、2000年のドラフト6巡目で指名を受けるまで、ほとんど知らない場所だった。

「いつ思い出しても笑える話なんだ。彼らが僕に電話をくれて、ニューイングランドに指名されたって言う。信じられない、ニューイングランドってどこ? って感じさ。プロビデンスに到着して、本当にわけが分からなかった。だって、マサチューセッツですらないんだから」

もちろん、ブレイディはフォックスボローへの道を見つけた。そして、2001年シーズンの序盤に負傷したドリュー・ブレッドソーの代役になると、もう後ろを振り返ることはなかった。ブレイディは昨春、物語に満ちたそのキャリアの中でペイトリオッツが初めてフリーエージェントになることを許容してから、南のタンパベイへ移り住んでいる。カンザスシティ・チーフスとの決戦の日曜日に何が起ころうと、そして、どれくらい長くブレイディがフィールドに立ち続けようと、ブレイディがこれからもニューイングランドでの時間を、愛情をもって振り返ることに違いはない。

それは、リーグの歴史上、一つのチームに――そして、一人の選手に――続いた、最も長い成功の期間だった。

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