前に進みたいとの思いはラムズも自分も「同じ」とQBゴフ
2021年02月04日(木) 00:10ロサンゼルス・ラムズにいる間、クオーターバック(QB)のジャレッド・ゴフは多岐にわたる冒険を経験した。全体1位指名を受けたと思えばヘッドコーチ(HC)ジェフ・フィッシャーの下でいきなり苦戦を強いられたが、2年目はプロボウルに選ばれ、ショーン・マクベイに率いられてスーパーボウル出場を果たす。この2シーズンは再び地にたたき落とされたところへ、今度はスケープゴートとして奈落の底に落ちることになった。
『Los Angeles Times(ロサンゼルス・タイムズ)』のサム・ファーマーと長時間の対談に臨んだゴフは、QBマシュー・スタッフォードとのトレードでデトロイト・ライオンズに行くことになった経緯について打ち明けている。
「QBというのはフィールド上で最も重要なポジションだ。そういう立場にありながらチームに望まれず、彼らが他の誰かとともに進むことを望むなら、その思いはこっちも同じだ」とゴフはファーマーに語った。「間違った場所にはいたくない。そういう状況であることがどんどん明らかになっていった。(トレードが)俺のキャリアにとってすごくいいものになることを期待している」
ラムズは多数のドラフト指名権と引き換えにカリフォルニア大学のゴフを獲得し、彼はそこで最初の5シーズンを過ごした。ゴフを手放す時にも、彼らは2つの1巡目指名権と3巡目指名権を添えて彼をライオンズに送り出している。
「ここでの日々はとても楽しかった」とゴフは述べた。「前向きな気分で去りたい。もちろん、最後は好ましい状況じゃなかったし、面白くはなかった。でも、彼らは全体1位で俺を指名し、2016年の再建の一環として長年フットボールチームを持たなかった街に俺を呼んでくれた。ロサンゼルスのフットボールをもう一度復興させる手助けができたこと、その全てを俺はすごく誇りに思っている。それはずっと忘れないよ」
ロサンゼルスでのゴフのハイライトはさんぜんと輝いている――2018年に2度のプレーオフゲームで勝利してスーパーボウルに到達した。一方で今回のトレードに終結されたようにひどいローもある。
「どんな終わり方をしようとも、俺とショーンの関係は素晴らしかったし、一緒にたくさんすごいことをやり遂げてきた」とゴフは述べた。「たくさんのビッグゲームに勝った。たくさんのプレーオフゲームに勝った。一緒にディビジョンを2度制した。オフェンスでたくさんの成功を収め、多くの良い時間と思い出を作った」
「こんな苦い形で終わったのは残念だけど、だからといって一緒に過ごしたそういう時間が消えてなくなるわけじゃない」
苦い結末になってしまったのは、シーズン終盤に親指のけがを抱えてプレーを続け、プレーオフで戻るために手術を必要としたことも含まれている。けがの前後でゴフは特にプレッシャー下での正確さを欠いていた。しかし、ラムズがグリーンベイ・パッカーズに敗れ、プレーオフで姿を消した最大の原因はQBではないだろう。
しかしながら、ラムズはこのポジションをアップグレードし、ゴフの契約を解除する機会を見いだした。数週間にわたってゴフの軌跡に対する不満を示唆した後、ラムズの上層部は思い切った手に出ている。それが正しかったのかどうかは、歴史が判断するだろう。
トレードが報じられた翌日に『NFL.com』のマイク・シルバーに語った内容を繰り返しつつ、ゴフは新しい街での自分の旅の次の1ページに興奮していると話した。
「(ライオンズとの話し合いが)決め手だった。“何てことだ、これがあるべき感覚なんだ”って感じさ。“これこそ素晴らしい気分にさせてくれる”ってね。彼らがどれだけエキサイトし、どれだけ盛り上がっていたことか」とゴフは喜びを語っている。
【M/A】