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ファルコンズがドラフトでQBを指名しても冷たい態度は取らないとライアン

2021年02月04日(木) 09:51

アトランタ・ファルコンズのマット・ライアン【AP Photo/Brynn Anderson】

クオーターバック(QB)マット・ライアンはそう遠くないうちに自分と同じ元NFL MVPと同様の状況に置かれる可能性があることを把握している。

アトランタ・ファルコンズは4月に実施されるドラフトで、全体4位というQB獲得を狙うなら絶好の位置にいる。そのことは、フランチャイズQBとしてのライアンの立場に不確実な部分を生じさせている。それは、程度の差はあれ、グリーンベイ・パッカーズが昨春にジョーダン・ラブを1巡目で指名したときにアーロン・ロジャースに起こったことと同じだ。

ファルコンズが春に同様の動きに出た場合、ライアンにはその状況に大人として対応をする準備ができている。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』のジェフ・シュルツによれば、ライアンはアトランタのラジオ番組で「チームの一部であるということは、良きチームメイトであり、自分のできる部分で助け、自分にできる限りベストな選手になるという個人的な責任を持つことなんだ」と語ったという。

「このスポットで何が起ころうと、俺たちは皆プロフェッショナルで、どう進んでいくかを理解している」

いずれにせよ、ここしばらくライアンの立場にはある程度不確かなところがあった。その主な理由は個人としてのパフォーマンスではなく、チームとしての苦戦にある。トレードの可能性についてのうわさはヘッドコーチ(HC)ダン・クインとジェネラルマネジャー(GM)
トーマス・ディミトロフがレギュラーシーズン中に解雇されたときから飛び交っていた。だが、仮にトレードを試みることが禁じられていなかったとしても、ライアンの現在の契約――33歳だった2018年に結んだもの――がそれを経済的に難しくしている。

それに、1巡目選手2人分以上に値する指名順トップ5のQBを指名するだけの金銭的余裕がチームに毎年あるわけではない。年を重ね、高額の報酬を受けているQBがいるチームならなおさらだ。ファルコンズにとっては今こそ打って出るときかもしれないし、そうしながらもデッドキャップが扱える範囲に収まるまであと何年かライアンと組んでいく道もあり得る。

そうなれば、ライアンはロジャースが今置かれているのと似たような状況になるだろう。毎週、キャリアの経過を刻む時計の針の音が大きくなっていくのを感じながらチームを勝利に向かって率いつつ、すぐ背後には若手が控えているという状況だ。

「誰とでも親友になるわけじゃないだろ? だけど、いいチームメイトであることには、競い合い、お互いの絶対的なベストに向かってプッシュすることも含まれる。個人としての仕事は、できる限り最高の選手になり、誰がドラフトされようが、どこでドラフトされようが、ロースターに居場所を見つけること。でも、俺は相手が誰であれ、よそよそしくするような性格じゃない」とライアンは説明している。

それはロジャースが1巡目の後半でパッカーズの指名を受け、ブレット・ファーブの後ろに控えていたときに耐えなければならなかったものと真逆のアプローチだ。やがてベテランとなったロジャースは、NFLのMVPに選ばれても不思議ではない見事なシーズンを送ることでラブの選択に応えた。

ライアンはまだ優れたプレーを続けている。2020年はリーグ4位のパッシングヤード、タッチダウン対インターセプト比が26対11、パサーレーティング93.3という成績で締めくくった。ファルコンズが2021年にラン攻撃をある程度まとめることができれば――2019年と2020年は試合平均ランヤードで30位と27位――、予想よりも早く立て直すことは可能だろう。

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