ラフィング・ザ・パサーをレビュー可能にすることを検討へ
2021年03月04日(木) 17:33パスインターフェアランスのリプレーレビューはうまく機能せず、導入から1年で破棄された。だからと言って、リーグのオーナーたちが他の主要なペナルティについて確認するためのリプレーの導入について検討するのを、その事実が止めることはない。
毎年開催されているリーグミーティングが今月末にバーチャルな形での実施を控える中、オーナーたちがラフィング・ザ・パサーのリプレーによるレビューを可能にする新たなルール変更承認に投票する可能性があると『NFL Network(NFLネットワーク)』のジュディ・バティスタが伝えている。ルール実装の可能性は、失敗に終わったパスインターフェアランスのリプレーによるレビューを思い起こさせる。
パスインターフェアランスについてのルールが1年で終わったことから何らかの教訓を得るとすれば、ラフィング・ザ・パサーの定義をより明確にするか、より積極的にレビューの対象とする必要があるという点が挙げられる。シーズンの半ばまでパスインターフェアランスのリプレーによるレビューで覆ることがほとんどない状況が続いた後、コーチたちは疑わしいプレーにチャレンジのためのレッドフラッグを投げることすらやめてしまった。後半には積極的なレビューが行われ、結果としてはイーブンに近づいたものの、ルールを定着させるにはやや少なすぎ、遅すぎた。
しかしながら、ラフィング・ザ・パサーのレビューを検討するには相応の理由がある。ポストシーズン争いにおける重要性はほぼなかったものの、シーズン終盤に実施されたデトロイト・ライオンズとミネソタ・バイキングスの試合では、試合展開を変える出来事があった。バイキングスのクオーターバック(QB)カーク・カズンズがテイクダウンされた際、ラフィングに対するフラッグが投げられた。このペナルティによってフォース・アンド・ゴールの状況での失敗は帳消しとなり、バイキングスがファーストダウン獲得。ここで決まったタッチダウンが試合の勝負も決定づけた。
このペナルティをめぐる問題については、グリーンベイ・パッカーズのQBアーロン・ロジャースがバイキングスのラインバッカー(LB)アンソニー・バーに倒されて鎖骨を骨折したのを受けて、倒れたQBの上に選手が乗ったときにもフラッグが投げられるように調整されたときから生じていた。かつては称賛されてきた通常のサックが、ビッグプレーを求める守備選手にとって危険地帯となり、攻撃側には多くのヤードと新たなダウンが与えられるようになった。ロールオフするタックルがこのとき以上に重要になったことはない。
パスインターフェアランスのケースを参考にするならば、リプレーを含めるという変化は、最初は混乱をもたらすだろう。しかし、前述の体重をかける行為についての調整が行われて以来、オフィシャルによるあら探し的な側面のあったルールに、長期的な明確化がもたらされるかもしれない。
バティスタによれば、今後の会合で変更が議論されるものはそれ以外にもあるという。オーナーらはオーバータイムを言葉通りのサドンデス方式に戻すことも検討する見込みだ。以前、全体的なキック能力の向上によって多くの人々がルール変更すべきだと考えたのを受け、ただちに勝利するにはファーストポゼッションでのタッチダウンが必要になり、フィールドゴールでは相手に反撃するチャンスを与える方式に変わっていた。
また、オンサイドキックの代替案も議論される。安全性を求めたルール変更により、オンサイドキックによるリカバーは難しくなっていた。第2の選択肢は昨オフシーズンに提示された、自陣25ヤード地点から第4ダウン残り15ヤードに挑戦することになりそうだ。
さらに、『The Monday Morning Quarterback(マンデー・モーニング・クオーターバック)』はバッファロー・ビルズが全チームに対し、ヘッドコーチ(HC)やジェネラルマネジャー(GM)を含む空席についての面談開始を少なくともカンファレンスチャンピオンシップラウンドまで保留し、雇用についてはスーパーボウル後とすることを提案したと報じた。この案が目標とするのは、マイノリティのコーチたちにより門戸を開くことだ。現在のプロセスによってチャンスが限られた代表的な例としては、タンパベイ・バッカニアーズの守備コーディネーター(DC)トッド・ボウルズや、カンザスシティ・チーフスの攻撃コーディネーター(OC)エリック・ビエネミーらがいる。
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