ワシントンはQBの答えを見つけるのに必死ではないとHCリベラ
2021年03月11日(木) 20:51ヘッドコーチ(HC)のロン・リベラは安定した持続的なペースでワシントン・フットボール・チームの指揮官として2年目を迎えようとしている。そのリベラには、今のところ誰かを追い求めて駆け回るつもりはないようだ。
ワシントンが2020年にプレーオフ進出を果たしたという事実はひとまず置いておくとする。ドラフトの上位指名選手を前線に配置した強固なディフェンスの先にあるものに目を向けてみよう。ワシントンはタイトルをなんとか獲得するためだけに、広範囲におよぶ計画を急ぎで進める必要はない。この政権は長期的な成功を目指している。
現地10日(水)にリベラHCは記者たちに対して、チームのオフシーズン中の取り組みを次のように語った。
「われわれは必死ではない。すぐに必要なものもない。われわれが目指しているのは継続的に勝てるカルチャーを築き上げることであり、このチームを正しい形でまとめていきたいと考えている」
「昨年は良いことがたくさんあった。周りの想像以上のことを成し遂げたのは認める。だが同時に、だからと言って進めていた計画を投げ出し、急ぎではないことに手を出す必要はないと思っている。私がやらなければならないのは、パズルを完成させるように1つ1つのピースをはめていくことだ。その末に目指していたチームを作り上げ、まとめられると考えている」
ならばワシントンは最も重要なポジションから順番に着手するだろう。昨季はクオーターバック(QB)のアレックス・スミスに頼らざるを得ない状況だったものの、彼は先発として5勝1敗を記録。その後ワシントンはスミスから、カイル・アレンとタイラー・ハイニケ(一応スティーブン・モンテズも)といったロースターにいる他のQBたちに焦点を切り替える。アレンはリベラHCとともにカロライナ・パンサーズからワシントンに移ってきた。一方のハイニケは負傷したスミスに代わって出場したシーズン終盤の試合でガッツのあるパフォーマンスを見せ、ワシントンファンの心をつかんだ。
どちらもフランチャイズQBには及ばないが、リベラHCはチームが抱える司令塔の現状をあまり心配していないようだ。
リベラHCは「そのことを率直に話すことにプレッシャーは感じていない」と話している。
「プレッシャーというのは自分が自分にかけているというところが最大のポイントだ。私がやるべきことは自分たちがベストだと思うものを選ぶ。それしかない。それ以外にもQBの周りに配置する選手を確保しなければならない。慎重に進めていくつもりだ。結果はそのうち分かるだろう。時間は十分にあると思っている」
「われわれには3人をしかるべき方法で成長させる機会がある。だからもしフランチャイズQBになるような選手が他にいないなら、勝利をもたらしてくれると信じて彼らに託すしかない。それがやるべきことだ。もちろんフランチャイズQBと呼べるような選手は欲しいさ。だがそれは彼、もしくは彼らがプレーを始めるまでは分からない」
「プレーし始めればおのずと分かることだろう。今は目の前のことに集中して選手たちを吟味し、フランチャイズQBになれる選手を確保したいと思っている。どうなるかは分からない」
ワシントンは来週に始まるフリーエージェント(FA)と来月のドラフトでQBポジションを見直し、行動に出る機会がある。今回のドラフトには1位指名と目されるトレバー・ローレンス以外にも、獲得したいと思わせるようなポテンシャルのあるQBが何人かいる。しかし、ワシントンはポストシーズンに進出しているため、ドラフトの順位は19位と、フランチャイズQB獲得に有利な状況とは言えない。
リサーチの結果、ワシントンは比較的おとなしくしているかもしれないが、ドラフトの順位を上げたり、選手を動かしたりする余地はもちろんある。それがオフシーズンに狂気をもたらす可能性をはらみ、この時期をおもしろくさせるのだ。
ワシントンにも大きな変化が訪れるかもしれない。
【R】