ニュース

チーフスが先発Tのフィッシャーとシュワーツをリリース

2021年03月12日(金) 11:07

カンザスシティ・チーフスのエリック・フィッシャー【Aaron M. Sprecher via AP】

カンザスシティ・チーフスが先発オフェンシブタックル(OT)の2人を欠いた状態で第55回スーパーボウルに臨んだのはよく知られている。チームは今、正式に2人のベテランに別れを告げた。

チーフスがレフトタックル(LT)エリック・フィッシャーとライトタックル(RT)ミッチェル・シュワーツをリリースすると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えた後、チームが公式にこの動きを認めている。

ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは声明の中で「エリックとミッチに、長年の貢献のすべてに感謝したい」と述べた。

「彼ら2人は毎日、立派な態度で仕事にやってきて、フィールドでも座学でも仕事に打ち込む姿勢を整えていた。彼らは2人とも非常にタフだが、それ以上に良い人間であり、彼らにコーチするのは楽しかった。彼らのこの先のキャリアでの成功を祈っている」

2人ともけがからの回復中だった。『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが情報筋の話を元に伝えたところによれば、2人は先発センター(C)オースティン・ライターと同様にフリーエージェント(FA)になり、ライターに関してはいずれかのチームに加わると見られるという。

負傷のない状態であればNFLのトップRTの一人に挙げられるシュワーツは、背部の負傷によって昨シーズンは10試合を欠場していた。先日に背中の手術を受けており、2021年シーズンには戻ってくる計画のようだ。オフェンシブラインマン(OL)にとって背部の負傷はキャリアを終わらせるけがになりかねないため、引退の可能性は否定できない。

シュワーツはクリーブランド・ブラウンズで4年を送った後、チーフスに移籍。LTに目が注がれがちな中、シュワーツは過去5シーズンにわたって圧倒的なRTがどれだけ大きな武器になり得るかを示してきた。2018年にはプロボウルに選出されている。シュワーツをカットすることにより、キャップスペースには625万5,000ドル(約6億8,000万円)の余裕が生じる。

2013年の全体1位指名選手であるフィッシャーは、キャリアのすべてをチーフスで過ごしてきた。113試合に先発してプロボウルに2度選出されており、そのうちの1回は2020年だった。フィッシャーはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップ戦でアキレス腱にけがを負っている。

フィッシャーをカットすることによってサラリーキャップ上で1,196万8,000ドル分(約13億円)が節約できる一方、デッドマネーは318万ドル(約3億5,000万円)となっている。

チーフスは現在、1億8,250万ドル(約198億4,000万円)に設定されたサラリーキャップを超過する見込みであり、キャップスペースを空けることを必要としていた。

2人が欠場した第55回スーパーボウルで、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズはタンパベイ・バッカニアーズのディフェンス陣に大いに苦しめられた。その2人のリリースに加え、チーフスからはライターを含む4人のトップOLがフリーエージェントになろうとしている。

チーフスが昨年のドラフト3巡目で指名したタックル(T)ルーカス・ニアングは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けてルーキーシーズンをオプトアウトした。Tのスポットの一つを埋める有力候補が、このニアングだと見られている。

【A】