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イーグルスGMローズマン、チームのドラフト会議を逸脱した説を否定

2021年05月06日(木) 16:56

フィラデルフィア・イーグルスのロゴ【Ric Tapia via AP】

フィラデルフィア・イーグルスのジェネラルマネジャー(GM)ハウィー・ローズマンは今回のドラフトで多くの専門家から称賛された。それでも、そのプロセスについての質問に答え続けている。

スーパーボウルの優勝経験があるローズマンGMは現地4日(火)に出演したラジオ番組『94WIP』で、チームのドラフト会議ではなく個人のドラフト会議をもとに選手を選んでいるのではないかという疑問に守りの姿勢を示した。

ローズマンGMはこの疑問に対して「馬鹿げている」と『ESPN』にコメントし、次のように続けている。

「われわれのスタッフは全員が自分のドラフト会議を開く。そうやってレポートを作っているんだ。ニック(シリアーニ/ヘッドコーチ)もアンディ・ヴァイドゥル(選手人事担当副社長)もトム・ドナホー(選手人事担当シニアディレクター)も、そして私も自分のドラフト会議を開く。そうやって選手に順位をつける。それがわれわれのシステムだ」

「イーグルスのドラフト会議には多くのことが反映される。私の仕事はそれをまとめることだ。コーチやスカウト、選手の健康面や性格などをプロセスに加味している。私の役割はそれらをすべて取り入れようとすることだ。決断するに当たっては全員の意見を聞いている。と同時に、中には不満に思う者もいるかもしれない。自分の意見が正確に反映されていないと。だが私は彼らが持っていない情報を持っていることもある」

イーグルスはディビジョンライバルのダラス・カウボーイズとのトレードアップにより1巡目でハイズマントロフィー受賞者であるアラバマ大学のワイドレシーバー(WR)デボンタ・スミスを獲得。続いて2巡目の指名権でローズマンGMは同じくアラバマ大学のセンター(C)ランドン・ディッカーソンを選んだ。ディッカーソンは今回のドラフトで最高のオフェンシブラインマンの1人になりうるが、ケガが懸念される。

70位から73位にトレードバックしたイーグルスは3巡目でルイジアナ工科大学のディフェンシブタックル(DT)ミルトン・ウィリアムズを指名。多くのメディアスカウトはウィリアムズを評価しているものの、トレードバックによって6巡目の指名権を追加で得たイーグルスは72番目でデトロイト・ライオンズの手にわたったもう1人のDT、エイム・マクニールを逃した。イーグルスのドラフトルームにいた数名の中にはトレードダウンをせずに70番目でマクニールを獲得するべきだと思っていた者がいたようだ。

カメラはウィリアムズ獲得後にローズマンGMと気のないフィストバンプを交わすドナホーの姿を捉えていた。その動画が話題となり、イーグルスのドラフトルーム内における意見の一致に疑問が生じている。

ローズマンGMは「議論や話し合いを重ねるのは悪いことではない。それだけ熱意があった方がいい」と述べている。「トム(ドナホー)はこのチームに長くいる。彼とは10年以上一緒に仕事をしてきてとても親しい仲だ。時には難しい話になってもいい。私とトムはこの10年間でそういう会話を何度もしてきた」

4勝で終えたシーズンの代償としてHCのダグ・ペダーソンを解任し、大型契約を結んだわずか2年後にクオーターバック(QB)カーソン・ウェンツを手放したイーグルスが、このオフシーズンに集中していたのはフロントオフィスだ。スーパーボウル優勝当時の選手がほとんど残っていない中、ローズマンGMにはロースターを再建できることを証明しなければならないというプレッシャーがかかっている。それゆえ、彼の一挙一動には注目が集まる。

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