コルツはここまでQBウェンツに「シームレスに移行できた」とバラードGM
2021年05月06日(木) 23:46いつでもプレーオフに行けるロースターを備えたインディアナポリス・コルツは、2020年にフィラデルフィア・イーグルスで過ごした悲惨なシーズンからの復活を期すクオーターバック(QB)のカーソン・ウェンツのことを大いに頼りにしている。
彼のために1巡目に変わるかもしれない指名権を差し出しただけでなく、ロースターにベテランが不在のコルツはウェンツと運命を共にする覚悟だ。
ジェネラルマネジャー(GM)クリス・バラードはチームがウェンツの復活を信じる理由について、QBとヘッドコーチ(HC)フランク・ライクとの関係にあるとコリン・カワードに述べた。GMによると、その関係はすでに成果を生んでいるという。
「カーソンに関しては、少し昨年のフィリップ・リバースに似ている。フランクと攻撃コーディネーター(OC)ニック・シリアニはフィリップと非常にいい関係だった。彼はオフェンスを知っていて、加入後の移行はほぼシームレスだった」とバラードは『Colts Wire(コルツ・ワイヤ)』に語った。「カーソンがここに来てからの1カ月半で、私はそれとほとんど同じものを見ている。フランクとの関係によって、カーソンはシームレスに移行しているよ。フランクもまた、元QBだからね」
コルツがウェンツのトレードに動いてから、言い尽くされたことだ。ライクのイーグルスでの最後の年となった2017年に、ウェンツはMVP級の活躍を見せている。それ以降はジェットコースターのようだった。
人生には、安全なギャンブル、そして危険なギャンブルがある。ウェンツの2020年のプレーを見れば、これは危険なギャンブルだと多くの人は思うだろうが、バラードはそう見ていない。ウェンツのキャリアを軌道に戻すのは、QBが安心できるプレーコーラーがいれば、さほど不安定なことではないという。
「それがいかに重要かを軽視してはならないと思う」とバラードは述べた。「QBは、糸を操り、トリガーを引く人物に安心感を持たねばならない。それがカーソンのトレードをずっと容易にしたんだ。私はあの2人の間の信頼レベルを知っていたし、このリーグでは信頼が全てだ。特にQBとプレーコーラーの間の信頼は何より重要だ」
バラードはドラフト6巡目でサム・エリンガーをQBルームに追加した。テキサス大学出身のエリンガーはジェイコブ・イーソンとバックアップの役割をめぐって争うことになりそうだ。現時点では、どちらもウェンツの脅威ではない。
コルツはレフトタックル(LT)に穴をあけたままドラフトを終えた。これまでの歴史を考えれば、バラードはシーズン前にそれを埋めるプランを持っているはずだ。そうだと仮定するとロースターの最大の疑問符は、ライクの魔法がウェンツを深淵(しんえん)から引き上げることに賭けたQBのポジションということになる。
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