ブレイディが選手に団結を求め、オフシーズンプログラムについてNFLとの「集中協議」を呼び掛け
2021年05月09日(日) 04:07選手たちのオフシーズン中のアクティビティやワークロードに関する議論はまだ始まったばかりであり、これについてレジェンドが声を上げた。
タンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック(QB)トム・ブレイディが現地7日(金)、NFL選手会(NFLPA)の呼び掛けに加わり、熱のこもったスピーチをしたと『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが報告している。ブレイディは、これからオフシーズンのワークに関するルールを修正するためにコーチ陣と“集中協議”を行おうと、選手たちに団結を呼び掛けた。
「12月中旬に時速95マイルの球を投げるプロ野球選手なんているわけがない」と、リーグのオフシーズン中のアクティビティが“過酷すぎる”ことに言及し、ブレイディは一例を挙げた。
NFLPAの一貫したスタンスに倣い、ブレイディは春の終わりから初夏にかけて何週間ものワークアウトやオンフィールドのセッションに取り組む必要はないと選手たちが考える根拠として、全てがバーチャルで行われた2020年のオフシーズンを引き合いに出した。
NFLPAは引き続き、トレーニングキャンプ前の全オフシーズンアクティビティのボイコットを促し続けるつもりだとペリセロは述べている。
さらに、複数の選手の代理人が7日、すでに自分たちのコーチ陣とオフシーズンワークの修正について交渉を行ったと述べたという。
グリーンベイ・パッカーズはミニキャンプの日程の繰り上げを決め、他の2回のOTA(チーム合同練習)ウイークでもバーチャルでの参加を認めることにした。一方、マイアミ・ドルフィンズは日程の短縮を予定しており、ウオークスルーのペースでOTAを実施する予定だとペリセロは伝えている。
NFLPAの呼びかけについて、NFLからのコメントはなかったという。
ブレイディはエキセントリックとまでは言わないが、厳格に管理された方法で体作りやダイエットを行い、ストレッチや柔軟性に重点を置いたワークアウトルーティンに打ち込むことで知られている。“しなやかさ”がバズワードになったほどで、隆々とした筋肉をつけることには興味がないようだ。NFLでの長年の経験から、試合が選手の体に与えるインパクトを深く理解する者がいるとしたら、43歳にしてスーパーボウルを制覇し、試合のMVPまで獲得したブレイディに他ならないだろう。
ブレイディの意見にはひしひしとした重みがあり、NFLPAのメンバーたちに見過ごされることはないはずだ。このオフシーズンにリーグと選手会が共通の見地に立つことができるか、注目だ。
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