先発RBは「俺が決めることではない」とドルフィンズRBガスキン
2021年05月19日(水) 13:54マイアミ・ドルフィンズはこのオフシーズン中にバックフィールドの先発を担う大型ランニングバック(RB)をドラフトしていなければ、新たな契約も結んでいない。このポジションに大きな動きがなかったということは、RBマイルズ・ガスキンが先発の最有力候補と言える。
マイアミはRBのポジションにショートヤードを得意とするマルコム・ブラウンと、リザーブとしてジョーダン・スカーレットを追加し、7巡目の指名権でグリッド・ドークスをドラフトしている。バックフィールド陣には他にもサルボン・アーマッドとパトリック・レアードを擁するが、トレーニングキャンプに先立ち、ガスキンが先発RBになる可能性が高いだろう。
ガスキン自身はオフシーズン中の順位づけを気にしていないようだ。
ガスキンは「俺が決めることではない。正直に言って、幹部が何をしようと俺には関係ない。彼らが誰を加えようと、チームにとって最善のことだと思っている」と『Miami Herald(マイアミ・ヘラルド)』に述べた。
「ドラフトや新しい契約でバックの選手が加わっても、俺にとっては何かが変わるわけじゃない。俺は自分自身と闘っているから。もちろん他の選手とも競うけど、一番の敵は自分なんだ。7月末にキャンプが始まるころには最高のRBになっていて、その後のシーズンにつなげていきたいと思っている」
ドルフィンズは全体18位の指名権でRBをドラフトすることもできたはずだ。1巡目に2回目の指名がドルフィンズに回ってきた時に、トップ3のRBはまだ全員残っていた。ところがドルフィンズは彼らを見送り、代わりにディフェンスを強化するためにディフェンシブエンド(DE)のジェイラン・フィリップスを指名。ドークスの番までバックを獲得しなかったのは、ガスキンをはじめとするRB陣に対するチームの自信の表れとも言える。
ヘッドコーチ(HC)のブライアン・フローレスは記者たちに次のように話している。
「われわれは今のグループに満足しているし、彼らと一緒に戦っていくことを楽しみにしている。ここ数年、(RBコーチの)エリックはバックスといい仕事をしてくれたと思っている。その意味でも私は彼を信頼しているし、オフェンス全体にも自信を持っている。もちろんそのままでは何も起こらないから、努力していかなければならない。われわれが選手たちにいつも言っていることの一つは、寝て起きて良いフットボールができるとは思うな、ということだ。われわれはチームとして取り組み、結束力を高め、毎日の練習でより良くなる努力を積まなければならない」
ドルフィンズはドラフト直後にフィラデルフィア・イーグルスのRBケリオン・ジョンソンに対してウェイバークレームを出していたと報じられており、馬車馬がレーダーに引っかからなくとも、バックフィールドの補強はまだ終わっていないかもしれない。
ガスキンは2020年に出場した10試合中7試合で先発を務め、142回のキャリーで584ヤードを稼いでタッチダウンも3つ決めている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やケガの影響で思うようにプレーできなかった昨季を振り返り、2021年の鍵を握るのはいかに健康を維持できるかだと24歳のガスキンは話す。
ガスキンは「ケガから復帰するのに2、3試合の欠場ですんだことには誇りを持っている」と現地17日(月)にコメントしている。「試合を逃したことは俺にとってもチームにとっても痛かった。だから健康でいること、身体のケアをしっかりすることや他にもいろいろ努力することで、シーズン中に想定外のことが起こらないようにしたい」
2021年シーズンに向けてガスキンが有利なのは彼のパスゲームにも対応できるスキルであり、昨シーズンは41回のキャッチで388ヤードとタッチダウン2回をマークしている。3つのダウン全てで活躍できる彼の能力は、2人の攻撃コーディネーター(OC)、エリック・スタッズヴィルとジョージ・ゴッドシーが指揮する新しいオフェンスの中で先発の座を勝ち取り、維持するためには有利に働くはずだ。
昨年に1年だけOCを務めたチャン・ゲイリーからの変化についてガスキンは、「多くのコーチは同じコールをしたり、同じコールでも、特に動画を見ている時には違う言い回しをしたりする」と述べた。「でも今回は明らかに違う。全く新しいプレーブックだよ。去年と違うのは確かだけど、今はまだシーズンが始まったところだから覚えている途中だ」
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