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テキサンズで得たチャンスに感謝するQBタイロッド・テイラー

2021年06月04日(金) 23:45


ロサンゼルス・チャージャーズのタイロッド・テイラー【AP Photo/Peter Joneleit】

クオーターバック(QB)タイロッド・テイラーがヒューストン・テキサンズで過ごした時間はまだ3カ月にも達していない。しかし、テイラーはこれ以上ないくらい周囲の環境になじんでいる。

ジャーニーマンのQBであるテイラーは、転換期にあるチームにおいてつなぎの先発QBを務めると見られている。テイラーはバッファロー・ビルズ、クリーブランド・ブラウンズ、ロサンゼルス・チャージャーズでもそういった状況に直面しており、現在のテキサンズHC(ヘッドコーチ)のデビッド・カリーやアシスタントのペップ・ハミルトン、ジェームス・キャンペンと共に働いた経験がある。

そういった関係性が、テイラーのテキサンズ加入における大きな要素になった。しかしながら、テキサンズに見えていた最も顕著な兆候は、QBデショーン・ワトソンに不確実性の暗雲がかかる中でのこのポジションにおける空白だ。

テイラーは現地3日(木)に「俺にとって、そこへ行ってリードできるチャンスは最高だと思う」と語った。

ヒューストンでのチャンスは当初、ワトソンが2020年シーズン終了後すぐにトレードを要請した際に浮上していた。テイラーはテキサンズのロースターにQBが1人しかいない状況で、フリーエージェント(FA)としてチームに加入している。この契約の重要性は、それから数週間で急上昇した。ワトソンが22件の民事訴訟で、マッサージ中の性的暴行および不品行を訴えられたのだ。

2021年のワトソンのステータスはいまだ不透明になっている。テイラーはジェフ・ドリスケルやルーキーのデイビズ・ミルズを擁するデプスチャートでQB1とされている。

昨年9月、テイラーは2020年の全体6位指名選手であるQBジャスティン・ハーバートの前でチャージャーズの先発QBを務めたものの、第2週に試合前の鎮痛剤の注射で肺刺傷を負った。シーズンを通じてもう1試合のみの出場にとどまり、ハーバートがNFLのオフェンス部門ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受けるに至っている。

「そのことは間違いなくモチベーションに変えてきた。過去に起こったことに対しては、何も悪い感情はない。そこから学び、前に進んでいく。執着してもいいことはないと思っているんだ。もう言ったように、ただシューズのひもを締め、ヘルメットをかぶってそこへ行き、プレーを決めるチャンスがあることに感謝し、ありがたく思っている。もちろん、それは1年のこの段階で始まり、シーズンに続いていくことだ。でも、間違いなくこれまで以上にモチベーションが高まっている」とテイラーは語った。

31歳のテイラーは決して一人ではない。テイラーはオフシーズンの早い段階でテキサンズにやってきたことを振り返っている。他にも数名のFAが短期契約を結んできた。そうやって形成されたつぎはぎのあたったロースターは、自分の力を証明することを欲しているとテイラーは主張する。

「俺が契約したとき、俺たち皆がやってきて、だいたい20名くらいがホテルにいた。俺が知っているやつもいたし、何人かは一緒にプレーしたことがあった。エキサイティングなのは、皆がフレッシュなスタートを望んでいるということだ。ここにやってきて、戦うことを欲している。自分たちに何ができるか見せたがっている。俺自身を含めてね。結局のところ、試合に勝ちたいんだ」

テイラーが10年のキャリアを通して見せてきた安定性を提供するだけでも、この1年にそれほど一貫性を保てなかったテキサンズにとっては一つの勝利になるだろう。

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