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セインツがRTラムチェックと5年106億円で契約延長

2021年07月01日(木) 10:09

ニューオーリンズ・セインツのライアン・ラムチェック【Cooper Neill via AP】

NFLに新たな最高額のライトタックル(RT)が誕生した。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話を元に報じたところによれば、ニューオーリンズ・セインツとRTライアン・ラムチェックが5年9,600万ドル(約106億6,000万円)の契約延長に合意したという。この契約では6,000万ドル(約66億6,000万円)が保証されているとラポポートはつけ加えた。

2017年のドラフト1巡目で指名されたラムチェックは5年目オプションで1,106万4,000ドル(約12億3,000万円)を手にすることになっていた。今回、セインツは複数年にわたってラムチェックをチームにとどめている。

これまではフィラデルフィア・イーグルスがRTマーケットのトップに立っており、7,200万ドル(約80億円)の契約によって年平均額が1,800万ドル(約20億円)となっていた。ラムチェックの年平均額はそれを超える1,920万ドル(約21億3,000万円)であり、すべてのオフェンシブタックル(OT)の中で5位につけている。

ラムチェックはチームに加入してすぐ先発に起用され、ラインの右サイドを固めてきた。4年間で欠場したレギュラーシーズンの試合はわずか1試合であり、2019年にはオールプロのファーストチームに選ばれている。NFLで最高のブロッキングタックルの一人として、ラムチェックはランゲームとパスゲームの双方で卓越したプレーを見せてきた。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によれば、4シーズンでラムチェックが許したのはサック10回、QBヒット10回にとどまっている。

2017年ドラフトが終わったときに話題の中心になったのは、セインツがクオーターバック(QB)パトリック・マホームズを獲得できなかったことだった。マホームズはセインツがコーナーバック(CB)マーショーン・ラティモアを指名する一つ前の指名順でカンザスシティ・チーフスに獲得された。また、ショーン・ペイトンHC(ヘッドコーチ)率いるセインツは全体32位でルービン・フォースターを選択する計画だったが、フォスターもサンフランシスコ・49erにさらわれている。それを受け、セインツはラムチェックに“落ち着いた”。運命の女神は時に、人々が思っていたのとは違う形でほほ笑むのだ。

ラムチェックとの契約延長は、このオフシーズンにサラリーキャップにとらわれているセインツがそこから抜け出すための一つの道だと考えられていた。セインツが思っていたよりも少し長くかかってしまったものの、トレーニングキャンプ前に契約が完了している。

今回の延長によってセインツOL(オフェンシブライン)の右サイドが固まった。健康状態に問題が発生しなければ、このOLはNFLでもベストの一つに数えられる。

ラムチェックの契約が終わった今、セインツの注意はラティモアの方に向いている。ルーキー契約の最終年を迎えているラティモアにも、大型の契約延長が見込まれる。

「契約完了。ライアン・ラムチェックが5年の契約延長。おめでとうオールプロ」

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