NFLでの再チャンスを望む元イーグルスHCペダーソン
2021年07月01日(木) 12:18解雇された後の1年をかけて、マイク・ぺティン(元グリーンベイ・パッカーズDC)は山小屋を建てていた。しかし、ダグ・ペダーソンは丸太小屋に関心がない。
ペダーソンはこの1月、チームオーナーであるジェフェリー・ルーリーとの数回の話し合いを経てお互い別の道を歩むべきと判断し、フィラデルフィア・イーグルスでの仕事を終えた。ペダーソンはスーパーボウルリングを指にはめ、1年のフラストレーションと落胆を身にまとったままチームを去っている。
しかしながら、そのようなアンハッピーエンドがペダーソンの意気込みを失わせることはなかった。ペダーソンは機会さえあればサイドラインに戻る準備は万端だと話している。
『NJ.com』によれば『97.5 The Fanatic(97.5ザ・ファナティック)』に出演したペダーソンは「内なるコンペティターが、戦い続けることを望んでいる」とコメントしたという。
「また別のフットボールチームを率い、同じことを成し遂げて、過去5年から学ぶ機会があるといいのだが。この5年は私にとって最高の教えだった。私は常に、いかに失敗から学ぶかなどについて話している。これが失敗だったとは言いたくないが、一方で私は過去5年から学び、次の機会に進みたいと思っている」
不振に陥ったのは主にイーグルスでの最後の2シーズンだった。イーグルスは無情にも度重なる負傷に苦しみ、クオーターバック(QB)カーソン・ウェンツのパフォーマンスは急低下。年齢を重ねたイーグルスのコアとなるメンバーはもはや競争力のあるチームの基礎にはならないことが明らかになり、ウェンツ――後にインディアナポリス・コルツへトレードされた――の力を疑う声が上がった。決して若返ることのないチームと共にもう1年戦うか、2021年は当たり年にならないことを承知の上でロースターを構成しなおすか。イーグルスは後者を選び、ペダーソンを放出している。
イーグルス時代の終わり方にわだかまりを抱えていないペダーソンは、チーム初のロンバルディトロフィーに自分の痕跡が残り続けると分かっている。イーグルスの新HCであるニック・シリアニの“今後の成功”を祈るペダーソンが見ているのは自分の目の前にある道であり、もう一度HCを務める機会が来ることを願っているという。
結局のところ、一度ロンバルディトロフィーをつかんでしまえば、もうそれを手放すことはできなくなるのだ。
「フィラデルフィアでは私は自分の勝ち負けによって定義されるだろう。もちろん、チャンピオンシップは大きい。しかし、私としては、もう一度チャンスがあればやりたい。グリーンベイで選手として2度スーパーボウルに行き、当然、フィラデルフィアではコーチとして1回。だから、スーパーボウルを3回経験しており、自分のシステムにそういう要素が入ってしまえば、それを退けることなんてできなくなる」
そう語るペダーソンHCだが、今のところはリングを磨きつつ待つしかない。仮にこれまでの業績――全体で42勝37敗1分、プレーオフで4勝2敗、ポストシーズン進出3回、第52回スーパーボウルチャンピオン――がコーチングキャリアの最終的な判断材料になるのなら、きっとチャンスはもう一度くるだろう。
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