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UCLAで最多勝利を挙げたコーチのテリー・ドナヒューが死去、元49ersGM

2021年07月05日(月) 16:55

テリー・ドナヒュー【AP Photo/Paul Sakuma, File】

Pac-12カンファレンスとカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で史上最多勝利を収めたコーチであり、後にサンフランシスコ・49ersのジェネラルマネジャー(GM)を務めたテリー・ドナヒューが現地4日(日)に亡くなった。77歳だった。

UCLAによれば、2年にわたってがんの闘病を続けていたドナヒューは、ニューポートビーチの自宅で亡くなったとのことだ。

ドナヒューはPac-12の歴史で最も多くの勝利(98勝)と、UCLA史上最多勝利(151勝)を収めている。1971年から75年にUCLAブルーインズでペッパー・ロジャースやディック・バーメイルのアシスタントを務めた後、31歳でヘッドコーチ(HC)に就任し、1976年から1995年にわたってその役割を担ってきた。大学を出て最初の仕事は、カンザス大学でのロジャースのアシスタントだった。

ドナヒューは選手、アシスタントコーチ、ヘッドコーチとしてローズボウルの舞台に立った最初の人物だった。ドナヒューの指揮下、ブルーインズは新年の試合を1983年、1984年、1986年に制している。また、1983年から1989年までに、ボウルゲームでの勝利を7年連続で獲得した初めてのコーチでもあった。

ロサンゼルスに生まれたテレンス・マイケル・ドナヒューはシャーマンオークスのノートルダム高校を卒業し、UCLAに入学。1965年にウオークオンのディフェンシブラインマン(DL)としてフットボールチームに加入した。1966年にはブルーインズが初めてのローズボウル制覇を遂げる一助となり、それまで無敗でランキングトップだったミシガン州立大学を破っている。

UCLAではコーチとして151勝74敗1分、Pac-12のプレーでは98勝51敗5分を記録。ブルーインズはドナヒューがコーチを務めている間に5回のリーグ覇者、もしくは共同チャンピオンとなっている。指導してきた中には未来に殿堂入りを果たすクオーターバック(QB)トロイ・エイクマン、セーフティ(S)ケニー・イーズリー、アウトサイドラインバッカー(OLB)ジョナサン・オグデンらがいる。

ドナヒューは2000年にカレッジフットボールの殿堂に加わった。また、1997年にはローズボウルの殿堂にも選ばれ、2013年にはローズボウルのプレスボックスにドナヒューの名がつけられている。

現UCLAフットボールコーチであるチップ・ケリーは「彼はコーチとして、人間として、人が目指すべきすべてを象徴している」と述べた。

「私がキャンパスに来たときから、彼は信じられないほど素晴らしいメンターであり、これまでに私が会った誰よりも確かでありながら謙虚でタフな人物だった。彼は自分の持てるすべてをもってUCLAを愛した。彼の導きと友情が私にとってどれだけ大事だったか、言葉で説明することはできない」

コーチ業から引退した後、ドナヒューは『CBS』、『Fox』、『NFL Network(NFLネットワーク)』で仕事をしてきた。

1999年から2000年は49ersの選手人事部門の責任者となり、2001年から2005年は49ersのGMを務めたドナヒュー。ダラス・カウボーイズのHCになるチャンスは辞退したものの、実現していれば1998年にエイクマンと再会していたはずだ。

ドナヒューは52年間連れ添った妻のアンドレアさんと娘のニコールさん、ミシェルさん、ジェニファーさん、そして、10人の孫たちを遺している。

<Copyright Associated Press 2021>