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ワクチン接種の判断を「くよくよ」考えたくないとレイブンズQBジャクソン

2021年08月10日(火) 11:44


ボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソン【AP Photo/Julio Cortez】

クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の2度目の感染から復帰し、プレシーズンの開幕前にボルティモア・レイブンズに戻ってくることができた。

ジャクソンは悔しい思いもしている。

「またか?! おかしいんじゃないか」と思ったというジャクソンは、2度目の新型コロナウイルス感染症の感染発覚にどう反応したのかと質問され「クレイジーだったよ。胸が張り裂けそうだった。キャンプ直前に楽しみがなくなって“またかよ。今はだめなんだ”と思った。でも、もう終わったことだから」と答えた。

ジャクソンが新型コロナウイルス感染症に初めて感染したのは2020年11月、レイブンズがプレーオフ進出を目指して必死に戦っている最中だった。その時の感染はレイブンズの選手間で発生したもので、シーズン第12週のスティーラーズ戦を翌週に延期した上でスケジュール調整が強いられ、最終的には12月2日(水)に枯渇したロースターで試合を行った。

次の試合でレイブンズが34対17でダラス・カウボーイズに勝利した際に、ジャクソンは復帰している。

2度目の感染で、ジャクソンは独りで自宅待機することを余儀なくされた。その間チームメイトはジャクソンなしでトレーニングキャンプを始め、彼の失望感をさらに高めた。

現地9日(月)、ジャクソンは「家にいるときは仲間が恋しくて、全然いい状態じゃなかった。仲間のところに戻らなきゃと思ったよ」と話している。

ジャクソンは新型コロナウイルス感染症に2度感染したにもかかわらず、ワクチン接種を受けるとは言っていない。

『ESPN』の番記者であるジャミソン・ヘイズリーによると、ジャクソンは「個人の判断だと思っている。俺は自分の気持ちを家族や自分自身だけに留めておくことにしたんだ。今は良くなることに集中している。みんながどう感じているかなんて、くよくよ考えていられないよ」と話していたという。

NFLの記者会見ではワクチンの接種率やワクチン接種による競争上の優位性に関する議論が大半を占めており、リーグは選手のワクチン接種率が90%に達したと発表しているが、ジャクソンはまだ接種を控えている選手の中でも注目すべき1人だ。

少なくとも今のところ、ジャクソンはワクチン接種を避け続けているようだ。

ジャクソンは「このことをチームに話して、彼らがどう感じているかを知ることができた」と話し、「できるだけ多くのことを学び続ける。そこから進んで行くよ」と続けている。

このような姿勢ではあるものの、ジャクソンは完全には決断していないようだ。

ワクチン接種を検討しているかという質問に対して、ジャクソンは「うーん・・・。医者と相談はしているよ」と答えている。

今のところジャクソンは新型コロナウイルス感染症との2度目の戦いが終わったことを喜んでいる。医師との会話でその考えが変わるかどうかは、今後を見守ろう。

ジャクソンはその間にもレイブンズが再びAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区のタイトルを争うことが期待される2021年シーズンに向けた準備に集中している。スタークオーターバックであるジャクソンの活躍が、その可能性を大きく左右するだろう。

【RA】