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「正しいと思うときに」QBランスのファーストチームでの経験を増やすと49ersシャナハンHC

2021年08月17日(火) 13:55

サンフランシスコ・49ersのトレイ・ランス【AP Photo/Tony Avelar】

サンフランシスコ・49ersのクオーターバック(QB)トレイ・ランスはカンザスシティ・チーフスとのプレシーズン初戦で80ヤードの華麗なパスを放ち、49ersのオフェンスに何をもたらすことができるかを垣間見せた。

カイル・シャナハンHC(ヘッドコーチ)は現地15日(日)の電話会議で、デビューしたばかりのランスの成績が不安定であることから、ランスのファーストチームのユニットとのレップスを増やすためには何が必要かと質問された。

「分からない。私自身もそれを定義したことはない」と、シャナハンHCはチームの公式記録を通じて語っている。

「私が正しいと思ったときがそうだ。トレイの準備ができていて、チームの準備もできているとき。つまり、今後もトレイありきで進めていく。でも、完全にそうするつもりはない。トレイが試合で見せてくれたように、私はもっと彼らをあそこに残しておきたかった。トレイがプレーを楽しんでいることは知っているし、1年以上の間に1試合しか出られていなかったが、今回出場できたことは彼にとっても良かったのではないか。トレイは序盤に良いスタートを切ったと思うが、ところどころで少々興奮したようだ。興奮するとテクニックなどが失われることがあるから、トレイについてその部分を見るのは面白いだろう。トレイは自分に厳しく、改善するのが好きな選手で、チームに迎えてからミスを修正するのが上手になった」

ランスは何度かあざやかなスローを見せ、速さと優れた精度を披露した。パス14回中5回成功、128ヤードという記録にとどまったものの、その中にはレシーバーの落球も複数含まれている。また、ランスはインターセプトされてもおかしくないパスを何度か成功させていた。

ランスは4回サックを受けたが、シャナハンHCはボールを長く持ちすぎたことが原因だと指摘している。

「一番ひどかったのはレッドゾーンでのダウンだったと思う」とシャナハンHCはコメント。「相手は全面的にブリッツを仕掛けてきたが、われわれはエンプティフォーメーションをとっていたから、ランスはそれを手放して緊急でスローをしなければならなかった。それがトレイに課せられた最大の課題だった。別の状況だったら誰かがブロックを長く維持できそうにない場面でそれを手放すことは常に可能だが、特に一部のダウン・アンド・ディスタンスではそれも厳しかったと分かっている。でも、相手はあんなブリッツを仕掛けてきていたのだから絶対に対処すべきものだった」

QBジミー・ガロポロは49ersのスターターであり続ける。49ersの幹部はこれまでの過程でそのことを明確にしてきた。しかし、ランスは計画的なランがなくてもシャナハンHCのオフェンスを高次元に押し上げられることを示している。ルーキーのランスがどれだけ早くガロポロの座を揺るがすかは彼の成長スピードで決まるだろう。

ランスは現地22日(日)のロサンゼルス・チャージャーズ戦を皮切りに、あと2回のプレシーズンゲームでナンバーワンQBの座を狙っていく。ランスがミスを改善すれば、シャナハンHCはプレシーズンの最終戦でランスにファーストチームでのレップスを与えるべきだと判断するかもしれない。

【RA】