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元スティーラーズ選手で長年にわたり解説者として活躍したトーンチ・イルキンが63歳で死去

2021年09月05日(日) 10:40


トーンチ・イルキン【NFL】

ピッツバーグ・スティーラーズのオフェンシブラインの主力選手として10年間にわたって活躍し、プロボウルに2度選出されたこともあるトーンチ・イルキンが亡くなった。享年63。

長年、スティーラーズのラジオアナリストを務めてきたイルキンは今年6月、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の闘病に専念するために引退することを発表していた。

スティーラーズオーナーのアート・ルーニー二世はチームの声明を通じて次のように語っている。

「トーンチ・イルキンが亡くなったことに皆が心を痛めています。信仰心が強く、敬けんなクリスチャンであることと、家族を大切にすることに生涯を捧げた人でした。フットボールへの情熱は日常生活にも表れていました。選手としてはカットされたりケガをしたりといった厳しい時期を経験しながらも、オフェンシブラインのリーダーとしてインパクトを与え続け、プロボウルには2度の出場を果たしています」

「選手としてのキャリアを終えた後も、トーンチはさまざまな形でコミュニティに影響を与え続けました。最愛のものに対する努力と献身は他に類を見ず、常に人を助けようとする彼の気持ちには誰もが感謝しています」

「彼は家族、チームメイト、そして友人に愛されていました。私たちは幸運にも、長年にわたってトーンチを選手として、また、ブロードキャスターとして迎え入れることができました。ご親族の皆さまに衷心より哀悼の意を表します」

トルコ出身のイルキンは1980年ドラフト6巡目でスティーラーズに指名され、3シーズンは主に控え選手としてプレーしたが、1983年には10試合に先発出場し、それ以来1992年のシーズンまで先発メンバーの柱として活躍した。

1980年から1993年まで選手として活動したイルキン。NFLのキャリアのうち12シーズンはスティーラーズに所属し、最後の1年はグリーンベイ・パッカーズでプレーしている。

1988年と1989年にプロボウルに選ばれたイルキンは、クオーターバック(QB)バビー・ブリスターを守り、フルバックのメリル・ホージとテールバックのティム・ウォーリーのために道を切り開いた。スティーラーズでは1シーズンを除き、殿堂入りしたヘッドコーチ(HC)チャック・ノルの下でプレーした。イルキンがスティーラーズで過ごした最後のシーズンである1992年は、昨年に殿堂入りしたビル・カウハーにとって最初のシーズンだった。

選手を引退した後、イルキンは放送ブースに活躍の場を移す。今年6月に引退するまで23年間、スティーラーズの解説者として過ごしてきた。

イルキンは昨年秋にALSを発症したことを明かしていたが、2020年シーズンを通して活動を継続していた。

【RA】