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シーズン開幕に向けてジェッツのSメイの契約問題は一時保留へ

2021年09月06日(月) 02:42


ニューヨーク・ジェッツのマーカス・メイ【AP Photo/Charles Krupa】

2021年シーズンはフランチャイズタグをつけてプレーするものの、ニューヨーク・ジェッツのフリーセーフティ(FS)マーカス・メイの今後は判然としていない。

過去5シーズンで3人目となるヘッドコーチ(HC)の下でプレーするメイにとって、不確実な状況というのは真新しいものではない。

1シーズンごとに集中する環境の中でメイの能力が高められたことは間違いなく、ジェッツに最も長く在籍しているメイは今年の展望に期待を寄せている。

そのためにはフランチャイズタグの心配を拭い去ることから始める必要がある。

今週、チームの公式サイトに寄稿するジャック・ベルを通じて、ジェッツとの長期契約には至っていないと話したメイは「話し合いが終わってからは、いったんその話を脇に置いて、フットボールをプレーするという基本に戻ることにした。芝生の上にいれば他のことは気にならなくなるからな」と続けている。

フィールドに戻ると、また別の守備スキームで動くことになるが、メイにとって新たなシステムへの適応は、もはや慣れっこだ。

ディフェンスを重視しているロバート・サラーHCは前述の通りメイにとって5年間で3人目のヘッドコーチであり、守備コーディネーター(DC)のジェフ・アルブリックは同期間で4人目のDCである。

2017年ドラフト2巡目で指名されたメイは昨季16試合に出場し、自己最高記録となるタックル88回、パスディフェンス11回、フォースドファンブル2回、サック2回をマーク、おそらくこれまでで最高のシーズンを迎えている。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』のグレードは82.9で、セーフティの中では5番目に高く、キャリアの中でも最も良い評価だった。

メイがサラーHCとアルブリックDCの時代にどのようになるかはまだ分からない。

メイはコーチ陣について「彼らは年齢を問わず同じように扱ってくれるし、素晴らしい仕事をしている」と語り、こう続けた。「みんなが共通認識を持って、同じように責任を負う。そこを気に入っている。彼らは俺たちの話を聞いて、たくさん意見を求めてくる。どうしてほしい? ってな。その逆もある。彼らはみんながうまくやっているか、ちゃんと仕事をしているかっていうのをいつも確認している」

「俺はここに来てから毎年、新しいやり方に慣れることを学んできたようなもんだ。何年目の選手だとか、リーグに来て何年目だとかを気にする必要はない。俺らが試合に勝つためにしなきゃならないのは全員が同じ方向を向くことだけだ」

ジェッツのディフェンスにおけるメイの重要性が変わったようには見えず、28歳のメイはリーダーシップも発揮し出している。過去2シーズンで先発を務め、今年も先発すると予測されていたディフェンシブバック(DB)ブレスアン・オースティンをジェッツが放出したことで、その役割はさらに大きくなった。

メイは「びっくりしたよ。全然予想していなかったし、みんなもそうだろう。これからは若い選手たちとのコミュニケーションをうまく取る必要がある。やつらをスピードアップさせて、気を引き締めさせないと。俺は別に何も変わらないさ――コミュニケーションをとって、プレーするだけだ」とコメントし、こう続けている。

「でも、若いやつらは何も怖がっちゃいない。みんな学びたいと思っているし、毎日、情熱を持って、どんどん良くなろうとしている。俺はやつらが日々を積み重ねているのを見ている。飛び回ったり、タックルしたりすることができる。こういうやつらが活躍するのを見るのは面白い」

メイはこれまでずっと、ジェッツにとって唯一不動の存在だった。

ルーキー時代の初戦から先発を務め、チームが苦しむ中でも注目を浴び、ケガのせいで6試合しか出場できなかった2018年シーズンをも乗り越え、ここ2年間は全試合に先発出場している。

もしかすると、メイがジェッツの試合に出るのは残りたった17試合かもしれない。もちろん、そうではない可能性もある。それでも、メイは新しいディフェンスの中で物事を理解しようと努力し、日ごとに、また1シーズンごとに取り組んでいる。

「新しいシステムの中で自分の居場所を見つけるだけだ」と言うメイは「俺はまだ試行錯誤をしようとしている。自分がいたいと思う場所にいるわけじゃない。毎日、外に出てやらなきゃいけない」と付け加えた。

【RA】