ベアーズQBダルトンとフィールズの両者に備えるラムズHCマクベイ
2021年09月07日(火) 17:30クオーターバック(QB)アンディー・ダルトンの意見によると、そして、少なくとも現時点でのヘッドコーチ(HC)マット・ナギーの見解によると、シカゴ・ベアーズは今、ダルトンの時代だという。しかし、だからといってロサンゼルス・ラムズは“もう一人”のベアーズのクオーターバックに備えない訳にはいかない。
ベアーズのクオーターバックの状況――ベアーズファンが満足していなくても、当面はダルトンのものになると決まっている仕事――について聞かれたラムズのショーン・マクベイHCは、正直に答えている。少しでも知恵のある、きちんとしたヘッドコーチであれば基本的に、2人のQBに出場の見込みがあるチームと対峙する際、相手が状況に応じてそれぞれを配置する可能性を除外しないだろう。
マクベイHCはベアーズファンが熱望している新人シグナルコーラー、ジャスティン・フィールズについて「彼らが何らかの形でフィールズを利用できるケースに備えないならば、私たちは考えが甘いと思う」と語り、次のように続けた。
「しかし、アンディーはこのリーグで勝ち得るクオーターバックだ。(彼は)素晴らしい仕事をしている。私はシンシナティ大学でジェイ・グルーデンが彼の(オフェンス)コーディネーターを務めていた頃から、アンディーの映像をたくさん見てきた。だから、彼がいかに優れたクオーターバックであるかをよく知っている。正確さ、予測力、ディフェンスの動きを見極める力、プロテクションを整える力など、素晴らしい仕事をしている」
「アンディー・ダルトンは非常に優れたクオーターバックで、私たちにとって大きな挑戦になるだろう。また、ジャスティン(フィールズ)もオハイオ州立大学でのキャリアを振り返ると多くのプレーをしてきたし、プレシーズンでも活躍していた。どちらにも対応できるように準備しておかなければならないが、いずれにせよ難しいことは間違いない」
マクベイHCはいずれも最初のラウンドで敗退したとはいえ、かつてシンシナティ・ベンガルスを連続でプレーオフに導いたダルトンへの賛辞を惜しまなかった。もちろん、シーズン初戦を前にして相手に少しでも無礼な態度を見せるのは無意味なことだ。マクベイHCはよく知られている通り、ダルトンの映像を詳しく見て準備をしている。
しかし、フィールズという要素については、現スターターと新米の後継者の連携を計画する他のチームに多くの者が期待するようなあり方では現れないかもしれない。サンフランシスコ・49ersはプレシーズン最終戦でトレイ・ランスを状況に応じて投入して予測不可能な要素を加えていたが、ベアーズにはフィールズで同じことをする構えはないようだ。
フィールズが出場するとしたら、一部のスナップだけでなく、すべてのスナップでのことになるだろう。ダルトンが試合に出続けるほどの実力がないか、もしくはケガで退場を強いられた場合に、フィールズが出場することになる。その後再び、ナギーHCがフィールズを特定のシナリオで起用することに関連する、創造的なインスピレーションを得ることもあるかもしれない。
概して、これは特定の状況に向けた準備ではなく、強みと弱みを知り、それに応じた計画を立てるということだ。ラムズはロサンゼルス・チャージャーズのヘッドコーチに就任したブランドン・ステイリー元守備コーディネーター(DC)のいない状態で、初めてレギュラーシーズンの試合に挑む。今の守備コーディネーターであるラヒーム・モリスは、ダルトン率いるオフェンスを相手に守る準備をしなければならない。そして、もしフィールズが突発的に出場するとなったら、どのように対応するかを理解しておく必要がある。
マクベイHCが言及したように、ベアーズが“フィールズ”を“フィールド”に送り込んだとき、モリスはおそらくその準備ができているのだろう。ことわざにもあるように、準備を怠ることは失敗するための準備をするようなものだ。マクベイHCのラムズには、失敗する予定はない。
【RA】