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どたん場で負けたタイタンズ戦を今後の糧にするとビルズQBアレン

2021年10月20日(水) 12:14


バッファロー・ビルズのジョシュ・アレン【AP Photo/Wade Payne】

バッファロー・ビルズはナッシュビルで行われたマンデーナイトゲームのどたん場での敗戦を、いつもより一週間多く反芻(はんすう)することができる。

バイウィークを迎えるクオーターバック(QB)のジョショ・アレンとビルズは、3ヤードラインから始めたフォースダウン残り数インチのプレーで、アレンがダウンを狙うもわずかに届かず、テネシー・タイタンズに34対31の敗北を喫した。当然、注目されるのはフォースダウンの判断となるが、ビルズからすれば、その致命的な失敗以前にもミスはたくさんあったことになる。

アレンは「やるべきこと、できたはずのことがたくさんある」と『ESPN』のアライナ・ゲッツェンバーグに話した。「でも4勝2敗でバイウィークを迎えることには変わりない。去年を振り返れば、アリゾナ・カーディナルスにも悔しい負け方をした。このチームは回復力に優れている。この経験を糧にして、2週間後には万全の態勢で臨めることは間違いない」

ビルズのディフェンスは、誰にも止められないランニングバック(RB)デリック・ヘンリーをはじめ、タイタンズオフェンスの勢いを削ぐことができなかった。第2クオーター以降はタイタンズにパントさせることすらできなかった。5週間で2つのチームを無得点に終わらせ、相手に1試合平均12.8点しか許してこなかったそれまでの不屈のユニットが、完全に打ちのめされたのだ。タイタンズの最後の8回のドライブは、タッチダウン、フィールドゴール、タッチダウン、前半終了、タッチダウン、フィールドゴール、タッチダウン、試合終了となっている。

オフェンスに関しては、アレンとビルズは20ヤード台のパスを安定してつないでいた。オフェンス全体で417ヤードを稼ぎ、アレンはパス47回中35回を成功させて353ヤードとタッチダウン3回、インターセプト1回を記録。また、ビルズは23回のキャリーで82ラッシングヤードを積み上げた。

問題は引き続きレッドゾーンでの失敗のようだ。シーズン第6週を前にビルズはレッドゾーンでのチャンスをタッチダウンにつなげた比率でNFL内24位につけていた。マンデーナイトでは5回のチャンスでタッチダウンを決めたのは2回。アレンのパワーのある走りを考慮すると、これほどにもビルズがレッドゾーンで振るわないのは驚くべきことと言える。しかしながら、ビルズはタッチダウンを決められたかもしれない局面で、至近距離からのフィールゴールに幾度となく甘んじてきた。

「俺たちはやるべきことを実行できていないだけだ」とアレンはチームの公式サイトでコメントし、次のように続けた。

「ペナルティで自分たちの首を絞めたことも何度かあった。俺はチームのためにレッドゾーンでのプレーを改善しなければならない。今日のようなチーム相手に5回中2回じゃ、試合に勝てるはずもない。5回中3回をタッチダウンにつなげられていれば勝てる。やるべきこと、できたはずのことがたくさんある。このチームは強いし、プランも良かった。オフェンスも優秀な選手がそろっているわけだから、得点できる機会を目の前にしながら結果を出せないなんてのはダメだ。必ず6点を追加しなければならない」

テレビ局のプロデューサーは毎試合、アレンの有名な「キャリア通算〇〇回のアテンプトでレッドゾーンでのインターセプトはゼロ」というスタッツを好んで紹介する。だが、ビルズがレッドゾーンで苦戦しているという視点から見ると、それは違った意味で捉えることができる。この日のレッドゾーンでの2度目の失敗は、オープンになっていたワイドレシーバー(WR)ステフォン・ディッグスを狙ったアレンのパスが、ディッグスの足元に落ちてミスに終わったプレーだった。これこそが、アレンとビルズがいかに多くのチャンスを逃したかを象徴している。

幸いにもビルズはバイウィークで調整することができ、その後は緩いスケジュールとなっている。今後ビルズが対戦するのはマイアミ・ドルフィンズ、ジャクソンビル・ジャガーズ、ニューヨーク・ジェッツ、インディアナポリス・コルツであり、4チーム合わせてこの6週間の戦績は5勝14敗となっている。

【R】