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5連敗を断ち切るために「雑音」を振り払ったナギーHCとベアーズ

2021年11月27日(土) 00:21

シカゴ・ベアーズのマット・ナギーHC【AP Photo/Wade Payne】

シカゴ・ベアーズはサンクスギビングデーにデトロイト・ライオンズを16対14で下すために、ヘッドコーチ(HC)マット・ナギーの進退をめぐる周囲の雑音をブロックアウトした。

0勝のライオンズを相手にそれがどう見られようと構わず、彼らはひたすら勝つことだけを考えた。

「私が気にするのはここにいる選手とコーチたちのことだ」とナギーは『The Athletic(ジ・アスレチック)』に語った。「私が気にするのはそれだけだ。なぜなら、この勝利を得るために時間とエネルギーを犠牲にしているのは彼らだからだよ。これは彼らにふさわしい」

「いつでも雑音は存在する。重要なのはそれにどう対処するかだ。そしてまた、今日は多くの違う結果もあり得たが、われわれは勝利した。この勝利を手に入れられたのは、彼らがそうした雑音にうまく対処したからだ。このビジネスにいて、人を率いていると、誠実にオープンなコミュニケーションを取ることが私の仕事となる。今日のこの勝利がどれほど私にとって大きな意味を持っているか、伝えきれないほどだよ。それもこれも彼らのおかげだ」

今週になって、ナギーが木曜日の試合後に解雇されるかもしれないという報道が出回り、本人とクラブは完全否定したが、それでも彼の将来をめぐる疑問はなくならなかった。

「まあ、なんだ――うそはつかないよ。俺にとってはタフだった」とタイトエンド(TE)コール・ケメットは打ち明けた。「日曜から月曜、火曜、水曜と頭の中でいろんな考えがぐるぐる回っていた。木曜日には試合だ。ずっと考え続けていたよ。何が真実で、何がそうじゃないか分からない。それは俺にとって難しかった。何が起きているのか分からないんだ。結局のところ、俺たち選手は水曜日の夜に気持ちを集中させて、いいマインドセットに持っていっただけ。そうしたら仕事をやり遂げて勝つことができた」

決して美しい勝利ではなかった。元気のないライオンズディフェンスを相手に、オフェンスは前進を阻まれた。ハーフタイムで大勢を決することができず、第4クオーター半ばには14対13でデトロイトにリードされていた。それでも、アンディー・ダルトンが18プレーで69ヤードのフィールドゴールドライブを演出し、これで最後の8分30秒を使って勝利を確保した。

ダイナミックなルーキークオーターバック(QB)のジャスティン・フィールズ、ナンバーワンレシーバーのアレン・ロビンソン、スターパスラッシャーのカリル・マック、ディフェンシブエンド(DE)のアキーム・ヒックスを含む多くの先発陣を欠き、試合中にラインバッカー(LB)ロクアン・スミス他数名の重要なピースをケガで失いながらも、ベアーズは逆境の中で戦い抜いた。

「俺たちはただ、払いのけただけ。そこに何があろうと、それを払いのけ、余計なものはなくなった」とエッジラッシャーのロバート・クィンは述べた。「集中して試合に臨み、自分たちのやるべきことをした。結局、みんな・・・俺は自分の考えを言ってるだけだけど、俺はナギーのことが好きだし、日々の彼のアプローチが好きだ。だから、メディアが何と言おうと、俺は完全に無視する」

4勝7敗のベアーズはこれで5連敗を断ち切り、ナギーにはしばらくの猶予が与えられた。だが、残りは6試合。そこにはNFCの強豪であるアリゾナ・カーディナルス、グリーンベイ・パッカーズとの連戦も含まれており、ヘッドコーチの長期的な未来は不透明なままだ。

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