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苛立ったのはOCではなく試合に対してだとチーフスQBマホームズ

2021年12月10日(金) 12:22


カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ【AP Photo/Charlie Riedel】

カンザスシティ・チーフスは5連勝中だが、そのオフェンスに安定感はない。

地区ライバルのラスベガス・レイダースとの一戦で獲得した41点を除いて、チーフスは直近6試合中5試合で21点以上の攻撃点を挙げていない。先週末のデンバー・ブロンコス戦では風の強い中、セーフティ(S)ダニエル・ソレンセンが決めたタッチダウンのおかげで22点をものにしてAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区の順位に余裕を持たせている。

クオーターバック(QB)パトリック・マホームズは精彩を欠く攻撃陣についての質問にシーズンを通して答えてきたが、今週も同様だった。第4クオーターでドライブが停滞した後、攻撃コーディネーター(OC)エリック・ビエネミーと不満をぶつけ合うところをNBCのカメラに撮られてしまった以上は仕方がない。

現地8日(水)、マホームズは自分が取られた奇妙なフォルススタートのペナルティに関する考えとともに、そのやり取りについて説明した。

『Kansas City Star(カンザスシティ・スター)』によると、マホームズは「なんでフォルススタートの判定を受けたのか、いまだに分からないからそれを解明して、二度としないようにしたい」と語り、こう続けたという。「ハードカウントではよくあることだと思っていたけど、コールされたから二度としないようにした。フィールドゴール圏内に入ってさらにフィールドゴールを決めようとするけど叶わないという状況だったんだ。思うようにはできなかったよ。少し前進しただけで、他の試合と同じように、点を入れる方法を見つけられなかった」

チーフスは試合に勝利したとはいえ、パスプレー1回あたり178ヤードでトータルオフェンスはわずか267ヤードで終えている。マホームズは今季12回目となるインターセプトを喫してパサーレーティングが57.3と、MVPに輝いた2018年の水準からは程遠い結果に終わった。

2021年シーズンでマホームズの不調は続いている。序盤のスロースタートから持ち直して連勝しているのは、オフェンスがここ数年の魔法に再びかかったわけではなく、ディフェンス面での改善が功を奏したからだ。

一方、マホームズにはビエネミーOCと共にかつて発揮していた爆発的な攻撃力を発動させるという仕事が残っている。それは時に衝突を生み、日曜夜はその煩わしさを露呈することになった。

マホームズは次のように語っている。「あの状況では、お互いにコールしたかったプレーでちょっと混乱してしまった。しかも、あなたが言ったみたいに、2人とも試合が大好きなんだ。1番大切なのは、カンザスシティ・チーフスの一員として、このスポーツが大好きだってこと。お互いに対してではなく、ゲームに関することで苛立っていた。だから、当然、あの場ではちょっとフラストレーションを感じていた」

「でも、その後にすぐ話し合ったし、俺は彼を尊重している。彼も俺を尊重してくれているし、これからも順調にやっていく」

事を順調に運ぶには、たとえインターセプト数を抑えられなくても積極的にパスを投じ続ける必要がある。マホームズは今後、ギブアウェイを減らすように努力すると言いながらも、ターンオーバーを避けるためにプレー方法を変えるとは言っていない。

ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードも同様のスタンスで、これまでの実績を生かそうとしている。最終的にはそれができると信じているのだ。

チーフスの順位がもっと悪ければ、より思い切った変更をしなければならないだろう。少なくとも8勝4敗の現在は、そのような調整をする必要がないと言える。

反則やターンオーバーなどのエラーが少しでも減れば、これまでの疑問は解消されるはずだ。チーフスは少しでも早くそれを実現させたいと願っている。そうすれば、相手からボールを奪われないようにすることではなく、同地区で2位につけているロサンゼルス・チャージャーズに順位を追いつかれないようにすることに時間を費やせるだろう。

【RA】