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タック・ルールがなければドリュー・ブレッドソーの控えになっていたとトム・ブレイディ

2022年02月08日(火) 13:45

ニューイングランド・ペイトリオッツのトム・ブレイディ【AP Photo/Elise Amendola, File】

トム・ブレイディはその伝説的なキャリアで7度のスーパーボウル制覇を経験しながら、さまざまなドラマを生み出してきた。

ブレイディが初めてロンバルディトロフィーを手にしたのは先発クオーターバック(QB)として初めてフル出場したシーズンであり、当時のニューイングランド・ペイトリオッツはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)ディビジョナルラウンドでオークランド・レイダース(現ラスベガス・レイダース)を相手に悪名高い“タック・ルール・ゲーム”を制している。

ブレイディは『ESPN』のドキュメンタリー番組『30 for 30』の最新ストーリーである『The Tuck Rule(ザ・タック・ルール)』で、ブレイディはスーパーボウルへの道筋の中にあの勝利がなければドリュー・ブレッドソーのバックアップに戻っていたと思うと語った。

『NBC Sports Boston(NBCスポーツ・ボストン)』によると、ブレイディは「2002年にはバックアップQBになっていただろう。あの試合に負けていたら、僕はスターターではなかった」と明かしたという。

ブレイディが初めて出場したプレーオフゲームでは、明らかにファンブルに見えたプレーがタック・ルールによりパスインコンプリートと判定された。ファンブルと判断されていれば試合は決まったも同然だったが、このおかげでペイトリオッツはポゼッションを維持し続け、同点に並ぶフィールドゴールを決めている。そして、延長戦の末にレイダースを下した。

それまでに2試合しかブレッドソーの代役を務めていなかったブレイディは、2001年シーズンにチームをポストシーズンに導いただけでなく、最終的にはスーパーボウルでセントルイス・ラムズ(現ロサンゼルス・ラムズ)に対する勝利をチームにもたらしている。

ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックが2002年に、バッファロー・ビルズにトレードする代わりにブレッドソーを先発に戻す可能性はあったものの、シーズンを通して、ブレイディに将来性があるのは明らかになっていた。TB12を史上最高のクオーターバックへと押し上げた、彼の意欲と粘り強さを考えれば、歴史修正主義者でさえ殿堂入りに値するブレイディのキャリアに異論を唱えることはないだろう。

しかし、“タック・ルール・ゲーム”後のブレイディの評価は、NFLの歴史に残るあの瞬間がいかに荒々しく、いかに関係者全員の運命を変えたかを強調している。

「すべての始まりとなった試合」

【RA】