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復帰の可能性について「絶対にないとは言い切れない」とトム・ブレイディ

2022年02月08日(火) 17:11

タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ【AP Photo/Brynn Anderson】

自身の『Instagram(インスタグラム)』のアカウントを通じて引退を表明してから6日が経ち、トム・ブレイディがこの件に関して初めてコメントしている。

現地7日(月)にラリー・フィッツジェラルドとジム・グレイと共にポッドキャスト『Let’s Go!(レッツ・ゴー!)』に出演し、決断した背景を簡単に説明したブレイディは、溢れんばかりの感動の声を受け取ったことに感謝を示しつつ、将来復帰する可能性を少しだけ残しておくような発言をした。

復帰する考えはあるのかと質問されたブレイディは次のように答えている。「僕はただ、物事をあるがままに受け入れるだけだ。それが一番いい方法だと思うし、何も考えていない。だから、絶対にないとは言い切れない。同時に、とても素晴らしい決断をしたと思っている。6カ月後にどう感じるかは分からない」

「その時々で可能な限り、最善の決断を下そうとしているし、先週はそうしたんだ。繰り返しになるけど、逆戻りするようなことは、絶対に考えていない。でも、同時に、人生にはどんな困難が待ち受けているか分からないという現実も知っておかなければならないと思う。そう、僕はプレーするのが大好きだ。今はプレー以外のことをするのが楽しみ。それが正直な気持ちだ」

引退の可能性を示す報道が出た2日後に、前回のポッドキャストに出演したブレイディは「まだプロセスを進めているところだ」と語っていた。そして、その1日後に自ら引退を発表している。

プロボウルに15回、AP通信年間最優秀選手に3回選出され、数え切れないほどの多くの偉業を成し遂げてきた44歳のブレイディは、試合に専念できなくなったわけではなく、試合以外で見落としてきたものが決断の決め手になったと説明し、次のように明かした。

「選択はそのすべてに犠牲が伴うし、その代償として、僕は人生の他の面で何を見逃してきたのだろうか。年齢を重ねると、スポーツ以外でも、フットボールで常に発揮してきたレベルの注意とエネルギーが必要になってきている気がしてくる。そして、そろそろ、そういうことに専念する時期が来たんだ。この10年間、僕の人生の中でいろいろなことが起こったから、先週、この判断に近づいたんだけど、最終的にはちょうどいいタイミングだったと感じている。僕みたいに長年、常に心からスポーツを愛する者にとって、それがあるべき姿だと思う。なぜなら、多くの期間とエネルギー、時間をこのスポーツに捧げてきたからだ。でも、それと同時に、何事にも時と場所っていうものがある。この仕事をやっていて、素晴らしい時間と場所を得られたし、今はただ、これからが本当に楽しみだ。それが何を意味していて、僕をどこに連れて行くのかは分からないけど、楽しくてエキサイティングなことは確かだし、これから先、あらゆるチャンスを最大限に生かしていきたい」

ブレイディはメンタル的に打ち込めるかどうかに問題があるのではなく、肉体的にもキャリアを妨げるものは何もないと強調したのだ。その証拠に、ブレイディは2021年シーズンにタッチダウン数とパスヤード数でリーグ1位に輝いている。

ブレイディは「幸いなことに22年間と長く続けてこられた。それを最高のレベルで成し遂げられて、最高のチームメイト、メンター、コーチ、友人たちに恵まれた。だからほら、とてもシンプルに、他のことをするときがきて、人生の中で他のことをする時間を作る必要がある、と思っただけなんだ。そういう新しい瞬間を、本気で楽しむことができるのには期待がふくらんでいる」とも語っている。

ブレイディの引退が報道された当初、驚くべき数の反応と祝福の声が寄せられた。その反応はG.O.A.T.にも伝わっている。

ブレイディは「ただただ恐れ多い」と言い、こう続けた。「長年、多くの人と接してこられたのは、多くの人がいろいろなバリエーションや形で手を差し伸べてくれたからだと思う。これまで築いてこられた素晴らしい関係性に感謝している。それは、僕が人々の人生に影響を与え、彼らも僕の人生に影響を与えてくれたということを意味している。チームメイトであろうと、ライバルであろうと、お互いに尊敬し合っていた。このスポーツから多くのものを得てきたし、たくさんの人が長年にわたって僕のプレーを楽しんでくれたのはうれしい。信じてほしい、僕を見るのが好きだった人以上に、僕はプレーするのが好きだった。だから、それを見るのが好きな人がどれだけいたとしても、実際に見て楽しんでいる人たちよりも、僕はゲームをすること、そこにいることを楽しんでいたんだ」

【RA】