シーホークスQBウィルソンが足首を負傷、第2週は出場予定
2016年09月14日(水) 06:49シアトル・シーホークスでクオーターバック(QB)を務めるラッセル・ウィルソンはマイアミ・ドルフィンズ戦、残り最後の1分で決勝点となるタッチダウンパスを投じ、悲劇にもなり得た試合を奇跡的な逆転勝利へと導いた。今回の12対10など、接戦の勝利はウィルソンがシアトルでQBとなってからは多く見られるが、この話にはひねりがあった。
文字通りのひねりだ。ドルフィンズのディフェンシブタックル(DT)であるダムコング・スーにより、誤って足を踏まれたウィルソンは足首を捻挫(ねんざ)。その後のウィルソンには動きにキレがなく、彼の生まれ持った武器でもある相手をかわす能力やポケットへの動きも見ることができなくなった。
ウィルソンは試合後に「大丈夫だ。来週にはまた暴れてやるよ」と語ってケガの不安を一蹴。
しかしながら『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは、第2週のロサンゼルス・ラムズ戦ではウィルソンが足首の負傷によって動きが制限されてしまうのではないかと伝えている。
シアトルのヘッドコーチ(HC)を務めるピート・キャロルはラジオ番組『KIRO-AM』に対してウィルソンが足首を捻挫していることは認めたものの、“ウィルソンは大丈夫”と語った。キャロルは12日(月)、記者らに対してウィルソンは水曜日の練習を経て18日のロサンゼルス・ラムズ戦には出場する予定だと語った。
キャロルはさらに「ウィルソンは足を固めているわけではないし、その辺りを歩きまわっている。彼は試合に出ることを考えている」とも語った
シアトルはウィルソンの体調にかかわらず、新人でドラフト外から獲得したトレボン・ボイキンに加え、シーホークスはベテランQBを1人追加すると予想されている
シーホークスは当初、ウィルソンが負傷した後は彼なしで残りの試合時間を戦わねばならないと考えていたようだ。
キャロルは試合後、『The Seattle Times(ザ・シアトル・タイムス)』に「ボイキンを起用する準備はできていたが、ラッセルが急に戻ってきたのだ」と明かした。
ウィルソンが試合に戻ってきたことに関してチームメイトが驚くことはなかった。
ワイドレシーバー(WR)のダグ・ボールドウィンは「ラッセルはタフガイさ。単に彼の持つ鋼のメンタルだけでなく、フィジカルの強さやラッセルがもつ全てがあらゆる点でチームに貢献するんだ。ラッセルに“今日はもう休んでおけよ”といったら、彼は・・・これはここでは言えない言葉だけど、ラッセルはこの負傷がプレーに影響することはないと俺に教えてくれた。もちろん、彼はそれを証明したさ」とコメントしている。
RBトーマス・ロールズも「まったく心配していなかった。ラッセルはファイターだ。最後まで戦い抜くに決まっている。ラッセルはその気持ちを常に欲しているし、プレッシャーを感じたい奴なんだ」と語った。
ウィルソンが第2週、強硬でも出場を志願するのは目に見えている。この地球上でラッセルほどの競争心を持つ者は多くはない。ラッセルが息をしている間は彼を戦うことから遠ざけるのはかなり難しいことだ。
しかし、ラムズの屈強なディフェンス陣を目の前にして、シーホークスのコーチ陣はラッセルをベンチに縛り付けておくことも考えざるを得ない。コーチらはウィルソンをベンチに縛り付けるための頑丈なひもをどこからか借りてくる必要があるかもしれない。