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イーグルスオーナーが銃の安全性に関する法律の制定を議員に要請

2022年06月04日(土) 17:44


フィラデルフィア・イーグルスのロゴ【Ric Tapia via AP】

フィラデルフィア・イーグルスのオーナーであるジェフリー・ルーリーが現地3日(金)に声明を発表し、大容量弾倉を備えた殺傷力の高いアサルトウェポンの禁止と“銃の安全性に関する適切な法律”の制定を呼びかけた。

イーグルスの選手たちが銃暴力啓発デーに合わせて、銃暴力の生存者や犠牲者に敬意を表してオレンジ色の練習用ジャージーを着用したことを受けて、ルーリーは声明を出している。

金曜日に銃暴力啓発デーに参加したのはイーグルスだけではない。バッファロー・ビルズ、カロライナ・パンサーズ、デンバー・ブロンコス、ヒューストン・テキサンズ、マイアミ・ドルフィンズ、ミネソタ・バイキングス、ピッツバーグ・スティーラーズ、サンフランシスコ・49ers、シアトル・シーホークス、ワシントン・コマンダースも参加していた。

ルーリーは「銃暴力によって大切な人を失い、心に傷を負った方々のこと思うと胸が痛む」と述べている。「こうした言葉で言い表せないほどの悲劇は、地域社会に大きな混乱をもたらすものであり、驚くほど頻繁に起き続けている。私たちは社会に前向きな変化をもたらす方法を模索しながら、フィラデルフィアをはじめ、この国で悲嘆に暮れている方々のために祈りを捧げる」

「このような無分別な暴力行為は、わが国を統治して公共政策を決定する人々の協調努力なしにはなくならないだろう。国として、私たちは議員に対して、具体的な変化を実現させることと、銃の安全性に関する適切な法律を通じて公共の危機に対処することを求める必要がある。このような恐ろしい惨事が全米で起こり続けているのだ。到底受け入れられることではなく、落胆させられるばかりだ。私たちは地域社会を苦しめる疫病に直面している。私の願いは、議員が法案を作成して可決するように働きかけることができ、その結果としてこの国の人々が家を出るときに安全だと感じられるようになることだ」

「もうたくさんだ! 大容量弾倉を備えたアサルトウェポンは公共の安全に対する明らかな脅威であり、禁止されるべきだ。さらに、アサルトウェポンに対する連邦政府の禁止措置がまだ実施されていれば、銃乱射事件による死亡者数は70%減少していたという調査結果もある。その上、所有者全員の身元調査の義務化は、危険な銃器が悪人の手に渡らないようになることで、銃乱射事件に大きな影響を与えることができる」

学校やスーパーマーケットなどの日常生活を営む場所が銃乱射事件によって“殺りくの場”と化したことを受けて、ジョー・バイデン大統領は木曜日にホワイトハウスで演説を行い、銃暴力に対する措置を講じるよう議会に呼びかけている。

先週、テキサス州ユヴァルディにある小学校で18歳の男が児童19人と教員2人を銃で殺害した。また、6月1日にもオクラホマ州タルサの医療施設で銃を持った男が4人を射殺して自身も死亡している。こうした事件を受けて、バイデン大統領は「一体どれほどの殺りくを受け入れようとしているのか?」と疑問を投げかけた。

リーグは5月24日、ユヴァルディの銃撃事件を受けて声明を発表している。「今夜、私たちは心を痛めている。NFLファミリーは今日の恐ろしい悲劇が起こった後、子どもたちや教員の家族、そしてユバルディのコミュニティー全体と共に深く悲しんでいる。NFLの支援を心から約束する」

一連の銃乱射事件は5月14日にニューヨーク州バッファローで発生した事件の後に起こっている。この事件は18歳の白人が黒人の多い地域にあるスーパーマーケットでライフル銃を乱射し、10人を殺害、3人に負傷させたもので、当局は「人種的動機による暴力的過激行為」と表現している。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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