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トレーニングキャンプでのQBジャクソンの投球を絶賛するレイブンズOCローマン

2022年07月30日(土) 10:22

ボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソン【AP Photo/Gail Burton】

これはボルティモア・レイブンズのクオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンに関する内容だが、彼の契約に関するものではない。

今回はジャクソンの腕について取り上げる。具体的には、トレーニングキャンプに向けてジャクソンが改善したかもしれない点に注目してみよう。レイブンズの攻撃コーディネーター(OC)であるグレッグ・ローマンは、それがボルティモアにとってまったく新しい世界への扉を開くことになるかもしれないと信じているようだ。

現地29日(金)に「これまで見てきた中で一番いい感じに投げていると思う」と語ったローマンOCはこう続けている。「今は3日目だったかな? 彼はこれまで見たことがないほど良い投球を見せているかもしれない。オフシーズンの間、本当に熱心に取り組んできて、それが表れている。つまり、われわれはそれに積み重ねていくだけだ。本当にエキサイティングなことだし、全員がとても興奮している」

トレーニングキャンプは伝統的に最も楽観的な見方が広まる期間であり、今のボルティモアもそうなっていると言えよう。タイトル獲得に向けた準備が整っていると信じているレイブンズは、契約延長があろうとなかろうと、ジャクソンがそこに導いてくれると考えている。キャンプ開始から数日が経って、彼らはクオーターバックに関してさらに良い感触を得ているようだ。ローマンOCはジャクソンの身体的な変化を褒めちぎっており、手を握っただけでそれに気がついたと話している。

『ESPN』のジェイミソン・ヘンズリーによれば、ローマンOCはジャクソンがオフシーズンに行ったトレーニングの物理的な成果について質問された際に「彼の手を握ると、ちょっと変わったような気がする」と答えたという。

こうした発言の多くはあきれてしまうようなものが多いものの、この誇張ともとれる言葉に真実があるとすれば、それはレイブンズにとって実に良い兆候だと言えるだろう。ジャクソンは長年、類まれな才能と破壊的な力を持つクオーターバックとして活躍してきたが、パスの能力に関しては他のクオーターバックと比べると一貫して優秀とは言えない。ランルートが塞がれ、パスを投げざるを得ない状況に陥ったとき、ジャクソンはカンザスシティ・チーフスのQBパトリック・マホームズやグリーンベイ・パッカーズのQBアーロン・ロジャースのように相手を脅かすほどのパスプレーを展開できるとは思われていない。

オフシーズンでの進化をきっかけに彼の投球能力が良い方向に変わっていくのであれば、今後に期待だ。マイアミ・ドルフィンズは昨季の試合で、ジャクソンを停滞させてレイブンズの攻撃を押しとどめたことで、フットボール界を驚かせた。しかし、“進化を遂げたジャクソン”というのが単なるマーケティング戦略でないならば、同じようにジャクソンを封じ込められる敵はいなくなるだろう。つまり、レイブンズは最終的に、ジャクソンの才能を利用して勝利を手にするというところに行き着くはずだ。

【RA】