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逆転勝利を導いたカーディナルスのQBマレー、「俺が引き受けないと」

2022年09月20日(火) 09:41

アリゾナ・カーディナルスのカイラー・マレー【AP Photo/Ross D. Franklin】

2022年シーズンの第6クオーター目を終えた時点で、アリゾナ・カーディナルスは苦境に立たされているように見えた。

現地18日(日)に行われたラスベガス・レイダース戦でハーフタイムを20対0で迎えたとき、カーディナルス攻撃陣はいかなるけん引力も見つけられておらず、第1ダウン更新がわずか5回、トータル86ヤード、クオーターバック(QB)カイラー・マレーのインターセプト1回という状況に陥っていた。また、守備陣もフィールドから出ることができず、序盤4回のポゼッションでそれぞれレイダースに得点を許している。

その後、カーディナルスは後半に入ると活気を取り戻した。マレーはオーバータイムに突入するまでの間、魔法のようなプレーを生み出している。そして、オーバータイムではコーナーバック(CB)バイロン・マーフィーがレイダースのワイドレシーバー(WR)ハンター・レンフロウがファンブルしたボールをすくい上げ、ファンブルリターンタッチダウンを成功させた。それが29対23での勝利につながっている。

チーム公式サイトによると、マレーは「俺が引き受けなきゃいけなかった。俺はそう考えていた」と語ったという。

ハーフタイムの後、腕も足も使ってプレーを生み出したマレーは188パスヤード、タッチダウンパス1回、キャリー5回で28ヤード、タッチダウンラン1回をマークした。長距離のスクランブルの後に2ポイントコンバージョンを1回成功させたマレーは、再びそれにトライした際にもエンドゾーン後方にいたWRのA.J.グリーンにパスを通して試合をオーバータイムに持ち込んでいる。

守備陣も試合後半とオーバータイムではわずか66ヤードしか許さないなど、その実力を発揮した。

ふくらはぎのケガから復帰後、初めて試合に臨んだディフェンシブエンド(DE)J.J.ワットは「ずいぶんと良いプレーをし始めた。それが変わったところだ。今回みたいな試合は自分たち自身のことをよく物語っている。ルームにいるやつらについてもよく物語っている」と話している。

順調ではなかったが、カーディナルスは猛烈な逆転劇で0勝2敗という不本意なシーズンスタートを回避した。

ヘッドコーチ(HC)クリフ・キングスベリーは「数字は素晴らしくないかもしれないが、私たちは数字にこだわっていない」と述べている。

【RA】