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ペイトリオッツHCベリチックがジョージ・ハラスと並んで通算勝利数2位に

2022年10月17日(月) 11:02


ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック【AP Photo/Kirk Irwin】

ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックが輝かしいキャリアの中で新たな金字塔をうち立てた。しかも、それをヘッドコーチとしてのキャリアをスタートさせたチームとの対戦で成し遂げている。

ペイトリオッツがクリーブランド・ブラウンズに38対15で圧勝したことで、ベリチックHCはシカゴ・ベアーズの伝説的な元ヘッドコーチであるジョージ・ハラスと並び、歴代勝利数(レギュラーシーズンとポストシーズンの合計)で2位となった。ベリチックHCとハラスはどちらも324勝を挙げている。ベリチックHCより上位にいるのは347勝を数えるドン・シュラ元HCだけだ。

現地16日(日)、試合後に行われた記者会見で今回の快挙について質問されたベリチックHCは「このリーグでは、良い選手がいないと試合に勝つことができない」と述べている。「だから、長年にわたって多くの素晴らしい選手を指導し、多くの素晴らしいコーチをスタッフに持つことができてとても幸運だ。その多くは素晴らしいキャリアを積んでいる。そして選手ももちろん、多くの選手がペイトリオッツやNFLの殿堂入りを果たしている。あるいは、これから果たすだろう。このリーグで試合に勝つには本当に、選手たちが重要であり、私は幸運なことに多くの素晴らしい選手に恵まれた。ニューヨークでも、クリーブランドでも、ここでもそうだった」

自分が関わってきた選手たちに敬意を表するのは自然な反応であり、実際にベリチックHCは殿堂入りを果たした選手やこれから果たそうとしている選手を指導してきた。しかし、その謙虚さはベリチックHCの異例な成功の裏にある類いまれな能力を隠すことはできない。

27年間のヘッドコーチ生活の中で、ベリチックHCは20シーズンで2桁勝利を達成してきた。また、ポストシーズン31勝、スーパーボウル6勝という成績はすでにリーグ史上1位となっている。

ベリチックHCを歴代2位タイに押し上げた今回の試合は、ベリチックHCの真骨頂とも言えるものだった。

ペイトリオッツ守備陣はブラウンズ攻撃陣を苦しめ、ターンオーバー4回、パント3回を強いた他、第4ダウンでブラウンズの攻撃を2回止めている。ベリチックHC率いるディフェンスはいつものように相手の強み――ブラウンズの場合はランゲーム――を狙って封じ込めた。ブラウンズのランニングバック(RB)ニック・チャッブとカリーム・ハントは合わせてわずか68ランヤードしか稼げていない。

オフェンスに関するストーリーはペイトリオッツファンにとってもお馴染みのものだ。かつてクオーターバック(QB)トム・ブレイディ(現在はタンパベイ・バッカニアーズに所属)を起用して勝機を見出したように、ベリチックHCは下位で指名したクオーターバックを使ってブラウンズを打ち負かしている。負傷した先発選手の代役を立派に務めた新人QBベイリー・ザップは、パス34回中24回を成功させて309ヤード、タッチダウン2回を記録して、ヘッドコーチが偉業を成し遂げるのを後押しした。

次の注目点は、ベリチックHCがハラスの代名詞となっているチームとの対戦で単独2位となる最初のチャンスをつかむかどうかだ。ペイトリオッツはシーズン第7週のマンデーナイトフットボールでベアーズと対戦する。

【RA】