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WRアンダーソンをラムズ戦から退場させたパンサーズ暫定HCウィルクス

2022年10月17日(月) 15:02


カロライナ・パンサーズのロビー・アンダーソン【Kara Durrette via AP】

現地16日(日)、カロライナ・パンサーズはロサンゼルス・ラムズに24対10で敗れた。また、フィールドでの苦境はサイドラインにも影響していた。

パンサーズに加入して3年目のワイドレシーバー(WR)ロビー・アンダーソンは、WRコーチのジョー・デイリーと何度も口論になった。試合の前半に始まったそのやりとりは第3クオーターにまで及んでいる。第4クオーターの開始前、カメラは暫定ヘッドコーチ(HC)スティーブ・ウィルクスがデイリーをなだめた後にアンダーソンをサイドラインから退場させる様子を映し出していた。

現在1勝5敗のパンサーズが前ヘッドコーチ(HC)マット・ルールと決別した6日後に、今回の出来事は起こっている。アンダーソンによると、チームにとって重要な第3ダウンで自分が起用されず、第1ダウンの獲得に貢献できなかったことが原因で声を上げたという。

試合後の記者会見で「俺の仕事は勝利のために自分にできる限りをやることだ」と語ったアンダーソンは「第3ダウンだ。俺は試合から外されていた。それでいいはずがないと思った。だから、発言したんだ。“マネーダウンだ。なんで俺を外しているんだ?”ってな。そしたらああなった」と続けている。

アンダーソンはラムズ戦に臨む前、レシーブ13回で206ヤード、タッチダウン1回をマークしていたが、今回の試合では退場を言い渡された時点で何も記録していなかった。

試合から外された理由を報道陣から質問されたアンダーソンは「さっぱり分からないね」と答えている。「でも、俺がいつもやっていること、いつも基本にしていてこれからもやり続けることは、何事にも全力を尽くすということだ。俺は金のためにプレーしているんじゃない。名声のためでもない。俺がプレーするのはフットボールを愛しているからだ。この1週間で起きたことに関係なく、常に集中して仕事を続けている。俺がしたいのはスーパーボウルでの勝利に貢献することだけだ。本当にそれだけなんだ。それがこのゲームをプレーする最終目標だ。だから、そういう面から自分を低く見積もったり、自分の個性を薄めたり、誤解されたりするようなことは絶対にしない」

アンダーソンが試合後に自分の感情や行動を誤解されないようにと、率直に発言をした一方で、暫定HCのウィルクスはあくまでも試合全体に焦点を当てているようだ。

口論について説明する機会を与えられたとき、ウィルクスは「私が言いたいのは、チームより大きな人間はいないということだ」と述べた。「そして、ある個人に焦点を当てたり、多くの注意を払ったりするつもりはない。試合について話すことはできる。ゲームの中の状況や、これからどうするのかという話もできる。ただ、一個人に多くのエネルギーを注ぐつもりはない」

パンサーズの周辺でトレードのうわさが相次ぐ中、アンダーソンは自らの起用法に不満を抱えている。アンダーソンもまた、11月1日(火)に控える期限より前にトレードされるとうわさされている選手の1人だ。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは土曜日、パンサーズはランニングバック(RB)のクリスチャン・マカフリーやWRのA.J.ムーアといった選手に対するオファーに耳を傾けている一方で、彼らをチームの将来に必要な人材だと考えていると報じた。しかし、ラポポートはアンダーソンについては適切な機会があればトレードされる可能性があると説明している。

アンダーソンとウィルクス、そしてデイリーの間で行われたやりとりは、アンダーソンの将来をさらに曇らせることになった。最終的にトレードされなかったとしても、暫定ヘッドコーチの就任初戦でロッカールーム送りになったことは、アンダーソンのカロライナでの歩みにとって良い兆候ではないだろう。

ウィルクスは「あれはサイドライン的な状況で、あの瞬間は彼を入れてみたいと感じていた。そのあたりは、これからさらに議論していくことになる」と話している。

【RA】