カーディナルスがトレードでパンサーズからWRアンダーソンを獲得
2022年10月18日(火) 09:54『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地17日(月)に報じたところによると、カロライナ・パンサーズがワイドレシーバー(WR)ロビー・アンダーソンをアリゾナ・カーディナルスにトレードしたとのこと。このトレードはアンダーソンがロサンゼルス・ラムズ戦でコーチと口論になって退場させられてから24時間も経たないうちに成立したという。
その後、両チームは今回のトレードを正式に発表した。
ヘッドコーチ(HC)を務めていたマット・ルールが10月10日に解任されたのに続いて、アンダーソンがパンサーズのWRコーチであるジョー・デイリーと口論になったのは、ほとんど不可避となっていた決別の決定打となっている。パンサーズは数カ月前からアンダーソンをトレード可能な状態にしており、ルールを解任するやいなや積極的にアンダーソンのトレードオファーを求めるようになっていた。ルールもアンダーソンもテンプル大学に所属していたことがあり、両者にはつながりがある。アンダーソンがシーズン第6週に行われた試合から退場させられたことは、彼のパンサーズ時代がもうすぐ終わることを示す、最も明確かつ最後のサインだった。
暫定HCのスティーブ・ウィルクスは月曜日に報道陣に対して「今日、ロビーと話をした。いい会話だった。彼の成功を祈っている。彼は新しい機会にワクワクしているし、私は彼があちらに行ってうまくやっていくと確信している」と述べている。
一刻も早くルール時代から脱却したいパンサーズは、アンダーソンと引き換えに非公開のドラフト補償を獲得した。パンサーズで39試合に出場してレシーブ161回、1,821ヤード、タッチダウン9回を記録したアンダーソンは、今回のニュースを喜んでいるようで、『Twitter(ツイッター)』に次のように投稿している。
— Robbie Anderson (@chosen1ra) October 17, 2022
アンダーソンはレシーバーに問題を抱えるカーディナルスに加入するために西へ向かう。WRマーキス・ブラウン――今季、パスゲームでクオーターバック(QB)カイラー・マレーのトップターゲットになっている――は日曜日に敗れたシアトル・シーホークス戦で足を負傷した。カーディナルスはこのケガが深刻なもので、ブラウンが当分の間、離脱を余儀なくされるのではないかと恐れているとラポポートが報じている。アンダーソンの獲得により、カーディナルスは少なくとも実力を把握している選手を別の選択肢として確保しておける。
ただ、アンダーソンがいきなりカーディナルスのレシーブ記録を改善させることは期待できないだろう。ニューヨーク・ジェッツとパンサーズでプレーしてきたアンダーソンを現時点でうまく機能していないオフェンスに加えることは、ひび割れたダムを風船ガムでふさぐ程度のことにしかならないかもしれない。とはいえ、カーディナルスにとってアンダーソンの獲得は大したリスクでもない。
NFLネットワークのトム・ペリセロによれば、パンサーズがシーズン開幕前にアンダーソンのサラリーの大半をサインボーナスに変更していたため、カーディナルスはアンダーソンに基本給のうち比例分配された69万ドル(約1億0,282万円)のみを支払うことになっているという。
もしブラウンが長期的な離脱を余儀なくされたとしても、明るい兆しはある。WRディアンドレ・ホプキンスが今週、6試合の出場停止処分から復帰する予定なのだ。カーディナルスはマレーがすぐにアンダーソンやホプキンスと歩調をそろえるようになることを望んでいるだろう。
【RA】