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今後もQBマリオタに先発を任せる予定だとファルコンズHCスミス

2022年11月16日(水) 11:34

アトランタ・ファルコンズのマーカス・マリオタ【AP Photo/Ashley Landis】

アトランタ・ファルコンズが現地10日(木)にカロライナ・パンサーズに敗れた後、ファルコンズファンの多くはコーチングスタッフが次戦までの日数が通常よりも多いことを利用して、新人クオーターバック(QB)デズモンド・リッダーが初出場するための準備を進めることを望んでいた。

しかし、それは実現していない。

月曜日、ヘッドコーチ(HC)のアーサー・スミスは今後もマーカス・マリオタに先発クオーターバックを任せる予定だと明かした。

QBの問題について質問されたスミスHCは「問題などない。問題などまったく起きていない」と主張し、次のようにつけ加えている。

「なぜそのような質問をされるかは理解できる。5日間で2試合に負けていれば、誰もがパニックに陥りたくなるものだ。私たちはその真っ只中にいる。望ましい状況とは言えないが、プレーオフ争いの渦中にあるというのが現実だ。そうした中で同じカンファレンスの相手がここに来ようとしているし、私たちはそれに勝つ必要がある」

実のところ、シーズン第8週に行われたパンサーズ戦で延長戦の末になんとか勝利を収めていなかった場合、5日間で2敗どころか、4連敗を喫していることについて話さなければならなかっただろう。

マリオタは直近の試合に苦戦しているだけではない。マリオタがNFLレベルの実力を持つパサーであるように見えなくなってからは数週間が経過した。もちろん、彼のラッシング能力は地上戦で猛攻撃を加えたいオフェンスにそのチャンスを与えている。しかしながら、ファルコンズがパスをしなければならない状況のとき、マリオタは足手まといになっているのだ。

今季、マリオタが250パスヤード以上を記録したのは1試合のみとなっている。その1試合とはシーズン第8週のパンサーズ戦であり、それに到達するのにオーバータイムを必要としていた。また、今季の通算でタッチダウン12回に対してインターセプト7回を数えている。先週の試合ではお粗末なインターセプトを喫した上に何度か間抜けなプレーを見せるなど、ひどい状態だった。

リッダーを求める声はますます大きくなっているが、スミスHCはこのルーキーの能力を見る可能性さえも拒絶している。

「何か変化を起こす場合は、そのようにお伝えする」と述べたスミスHCは「毎週、物事がどう転ぶかは分からない。その動きが確実に勝敗を分けると感じたら、実行に移すだろう。今はまだ、いろいろな観点からそのような段階にはない」と続けた。

4勝6敗という成績で、地区内で首位に立つタンパベイ・バッカニアーズに1ゲーム差まで迫っている中で、ファルコンズがプレーオフに進出する可能性はまだ残されている。その状況でスミスHCはマリオタをベンチに下げたくないのだ。あと数回、試合に負ければ気が変わるかもしれない。

一方で、1つだけ明らかになっていることがある。それは、マリオタが将来を担うクオーターバックではないということだ。

その現実は、ファルコンズが次のドラフトで別の若手QBにドラフト1巡目指名権を使う前に、リッダーが将来のQBになり得るのかを今季のいずれかのタイミングで判断する必要があることを意味している。スミスHCが待てば待つほど、サンプル数は少なくなり、判断材料が減ってしまうだろう。同じような状況はQBデイビス・ミルズやQBドリュー・ロックの例で見てきた。彼らはルーキー時代、それほど厳しくないスケジュールに対しては有望さを示してきたが、その後に低迷した。

スミスHCと彼のスタッフが、リッダーがNFLのスターターになるには不十分だと練習に基づいて判断していないのであれば、ルーキーの実力を確認する時が来ていると言えよう。

【RA】